くそ雑多なひとりごと
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>>11505
私は割と常に『主人公にわかりやすい共感属性をつけないといけない』ことに懐疑的で、「ほんとにそうか??」って思ってる。特にラノベや恋愛系はこの傾向が顕著で、主人公には読み手に重なる属性を、共感できる要素を、としていった結果オタク非リア非モテ陰キャ不細工サラリーマン推し活女子などが跋扈する世界になってしまっているんだよな。別にその属性自体が悪い、主人公にふさわしくないとは思ってないんだけど、『話が面白くなるからそういう主人公にした』ではなく『読み手が共感してくれるらしいからそういう主人公にした』でしかないというか。ぶっちゃけて言うとこういう動機で生まれた主人公、見ててもな~~~~~~んも面白くねえ~~~~~~という気持ちがあった。

分かりやすい共感属性を付与してニチャニチャ手揉みしながら「あなたの鬱憤を晴らす物語でっせ……へへへ……」するより、物語やキャラの関係が面白くなるヤツを出せ~~~~~~~~~~~~!!!!!!ってなってしまうんだよな。私が観葉植物タイプの受け手だからってのもあるけど……

そういう意味では『面白くなるから、見たい話にサクっと進めるから』でこういうラノベ主人公を設定したチラムネさん、痛快すぎる。ようやった!ようやったよ!!!


あと、『共感』っていう概念への認識の話もある。『共感=受け手と同じ属性境遇のキャラ』っていう図式も、これウソだよと思うんだよな。そんな短絡的で表面的なものじゃないと共感できない世の中なんだとすればカスすぎる。
例えば自分と生まれも育ちも世界も立場も全然違うキャラがいて、でもそんなキャラがふと見せたリアクションとか、思考の仕方とか、そういうものに『ここだけは自分と同じかもしれない』『それはちょっと分かるかもしれない』を見つけることでもあると思うんだよ。共感って。そういうちょっと可視化しにくいタイプの共感ってもっと目を向けられるべきで。

だからチラムネの千歳さんは俺らとは全く違う立場の主人公だけど、それでもウケてるってことは『こいつと俺は全然違うけど、でもこういうとこは分かるかもしれない』があったりする……ってことなんじゃないかなあ。アニメ1話を見ただけなのでわかんないッスけど……。

でも極端に言えば、『こいつは俺と全然違うし価値観とかも全然違うけど、ちゃんと“考えて”いるんだな、“生きて”いるんだな』と分かることも共感になったりすると思うんだよな。そういう……そういう繊細な共感を………大事にしたいし………チラムネさんがこの設定でウケてるのって、うれしいな。捨てたものじゃないかも……世…………