『アビス』は、ひとつの奇跡だった──膨大な開発資料とともに『テイルズ オブ ジ アビス』開発陣に聞く、「生まれた意味を知るRPG」が生まれた理由【ゲームの企画書】 https://news.denfaminicogamer.jp/projectbook/251215a
2025.12.18
最初期の企画書とかが蔵出しされてるのすごい。
シンフォニア・アビスってテイルズの中でも特に人気が高いため、外からの印象としてはこれの制作チームがテイルズの本流に見えてたけど、本人たち的にはデスティニー系列の2Dチームがテイルズの本流って認識だったのが「へー」って感じで面白い。
なんかこれ読んでてなんとなく思ったけど、私はアビスで大して落ち込んだ記憶のないことがちょっぴりコンプレックスなのかもしれない。
この『落ち込んだ記憶がない』というのは、『刺さらなかったわ~良さがわかんなかったわ~』って意味じゃなくて、シンプルにガキすぎてなんとも“思えなかった”という意味です。
アビスで大して落ち込めなかったのは多分複数要因があって、一つはシンプル・ガキだったこと、もう一つは多分だけど多少前知識があったことだったせい…な気がする。記憶がやや曖昧なんだけど、アビスをプレイしたのは発売後しばらく経ってからで友人に借りて…だった気がする。なんかそういうのがあるっぽいみたいなのは知ってたんじゃないかな。どうだったっけな……
シンプル・ガキだったという要因については、精神が幼く理解度が低いという意味もあるが、加えて『極度に好きキャラ中心に世界を捉えていた』というのがある。好きなキャラやカップルに関連するものを偏重し、それ以外への関心が無茶苦茶低かった。なんかそんな感じのオタク黎明期だったと思う。だからルークにそんな興味なかったんですよね。ゆえにルークに感情移入してのショックみたいなのがガチでなくて。当時はガイが好きだったのでガイの過去回想とかには多少「うおお……これは……」ってなった記憶はある。なんでガイの過去回想にはうおお…となれるのにアクゼリュスへの感情が“無”なんだよ。けったいなガキめ……
まとめると、私が初見アビスで落ち込めなかったのは『特定キャラにしか関心の持てないガキで、物語全体に没入して理解するという機能がなかったから』だと思っていて、こんな状態のオタクがテイルズオブジアビスという作品の初見をやってしまった、というのがもったいなく、私はもう今後一生アビスで落ち込むことはできない(作品体験の最大化ができない)人間なんだということが、少しコンプレックスなのかもしれない。
やっぱり、ストーリー重ためのゲームをプレイしてて一番『体験してるなあ』と感じられるのって、感情がいっぱい動いて振り回されてグエーグエーとなるような状態だと私は思っていて、そういう没入ができた俺屍やIn Stars And Timeが好きなんだよな。特にISATは最近プレイした中でもトップクラスにそういう没入ができたことがなんかこう、誇らしさすらあり……ほんまに……クソしんどくて……そう感じられる自分がいたことが……よかった………
アビスってそういう体験ができるゲームだと思うんだよな。というかそういうゲーム筆頭だと思う。でも私は人生で最も浅慮極まる時期にこれを通過(敢えて通過という語彙を選択しています)してしまったため、作品没入チャンスを丸々ドブに捨てている……という、そういうわけです。
アビスに関しては最早初見が実況だった方が没入できてたんじゃないか説まであるからな。いや、しないけどさ。
実況の場合実況者という人間が誠実に没入して感情移入していれば、それが“感情的なガイド(この時どんな感情になればいいのかの手本)”になるので、浅慮なオタクがぼんやりプレイするより入り込める可能性はあるのよな。いや、それでも自分でプレイするべきだし、全く推奨しないけど。そもそも他人にガイドされて得た感情って本質的には自分のものじゃないし。それを自分のものと勘違いさせてしまうのが実況という話もあるんだけど。しかしながら当時の私の浅慮プレイと比較すればどっこいどっこいな気はしてしまう。いや、それでも重めのストーリーゲーム実況初見は絶対するな自分で体験しろなんだけど。