くそ雑多なひとりごと
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#EIGA_mita 教皇選挙、解説や感想をいくつか読んだんだけど(ていうかなんなら公式サイトにネタバレ解説があってすごい)

私が初見で感じた「これってミステリーなのか?」の感想ってかなり視点の置き方によるものかもしれないと思った。解説や感想を読んでいると、確かにそういう見方をすればミステリーかもしれない。かもしれない。かもしれない。

物語を頭からケツまで見ていくにあたって、物語を終わらせるために解かないといけない謎があるわけではないんだよね。だから私は最初ミステリーやサスペンスとは思わなかったんだ。
例えば分かりやすいミステリー、探偵ものだと分かりやすい謎が提示され、それを解かないと終わらない。なんとなく私はそういう状態を『ミステリー』だと捉えていたんだ。

でも教皇選挙のミステリー要素ってそういうものじゃないのかも。物語が終わったあとに“ケツから頭に遡って”見ることでミステリー的構造が見えてくるものなのかもしれない。

要は前教皇だよね。チェスが強い情報なんかの伏線もあって、ベニテスが教皇になるところまで前教皇の思惑通りだった、というのがめちゃくちゃミステリー的なんだ。

途中の展開で明かされる登場人物たちの裏の顔や裏事情なんかも、確かにそれは小さい謎解きではあるけど、どちらかというと現実的にそういうこともあるよね…の域だったから別に探偵感は感じなかった(私は)。でも、前教皇の存在を含めて見ると全てが接続されてバラバラだったピースがひと繋ぎになる感じがあって、あ~~~~ ミステリーじゃん ってなる……みたいな………

あと、ベニテスが教皇になるまでは前教皇の思惑通り、本当にチェス盤上のように登場人物たちが踊ったんだろうなって思うけど、最後の最後だけはそうじゃなかったところが良い。ベニテスが手術を受けない選択をしたところね。あれがマジで効いてると思った。
頭からケツまで全てが前教皇の思惑通りだったらそれはもう登場人物が全員お人形じゃんになってしまうというか、そうですか……ってなりそうなんだけど、ちゃんと前教皇の意から外れた行動も発生し、それが物語上意味のあることになっている、というのがマ~~~ジで完成度や強度を上げまくっててすごいな~。すごい。

▲とじる


私のミステリーというジャンルへの認識が浅すぎ感ある

あとサスペンスっていうのもなんかもっとしんどいもののイメージがあったけど、教皇選挙の隔離感や閉塞感はたしかにサスペンスなのかも。でも私みたいなサスペンス認識の人にサスペンスだよって言ったら「怖くてしんどいもの?」って思われそう。そんなに怖さやしんどさはないけど隔離閉塞サスペンスだよって感じ