徳甲一族 英霊の歌

マンガ描いたりしつつ俺屍Rをじっくりプレイする記録

一族あと語り / 23 一番星

1年越しの徳甲一族キャラ語り 第23回になります。
最終世代突入

一番星-沿革

 

揚羽と九尾吊りお紺の子供

母と、父と、宵の明星

彼は天界にて生を受け母神に対面したのち、彼女に連れられて地上に降りた。一族の住まう京からは離れた、どこかもわからない山の中の村でひと月を過ごしたのだ。

これは母神・お紺の意向であったらしく、後で聞いた話によるととても特殊な事例らしい。

天界にいた時間は一瞬で、ほとんど記憶に無い。だけど、少年は地上で母と過ごした日々が好きだった。

夜には暗闇を照らすように星々が瞬いている。それは、地上の人間たちが見ているのと同じ空だった。

 

 

 

 

お紺と過ごした日々を終え、『本来の家』であるという京の屋敷に降りる。そこでは少年の父親であるという男が待っていた。

彼は少年を『星のようだ』と言い、名を与えてくれた。

『一番星』

父と同じ空を見て、同じ輝きを目にしていたということが、そしてその名を貰ったということが、とても、とても嬉しかった。

 

少年の名前は一番星。徳甲一族の一番星だ!

 

一番星は明るく元気で、そして才に溢れた子供だった。しかし自らの才を鼻にかけることも、他者を見下すこともない。よく笑い、よく喋り、時には戯けて見せ、彼がいる場は他の皆も口数が増える。

自分が生まれる前から意気消沈しているらしい更紗には元気になってほしいし、その為に父や友の背中を押して応援した。

 

一番星はその名の通り、徳甲一族の星である。

 

一番星は父が好きだった。

ぼんやりとした人で何を考えているかはよく分からないが、訓練などは一生懸命見てくれるし、話を聞いてほしいと言えば一晩中でも聞いてくれそうな、そんな人だから。
自分とは違う、不思議な雰囲気があって、人には見えていない何かが見えているようなところに惹かれていたのかもしれない。

そんな父と同じ星を見上げていたことと、その名を貰ったことが一番星の誇りだった。

 

 

そして数ヶ月が経った頃、一番星は『道理を理解できる』少年に成長していた。この父とは間も無く別れなければならない。先例を鑑みるに残る時間はひと月程度。泣いても笑っても変わらない。彼はちゃんと理解できていた。

だけど、どうしても考えてしまう。大好きな父が生きる道はないのだろうかと。
自分たちは悲願達成を託される程に才能と好機に恵まれた世代だ。朱点童子が待つ地は既に開かれていて、最強と言われた天界最高神の遺伝子を継いだ子供が二人もいる。

もしかしたら、もしかしたら。そんなことを考えてしまう。可能性を考えてしまう。
そんな危険しかない挑戦はするべきじゃない。それも彼は分かっていた。

だから一番星は誰にも言わず、その可能性に蓋をした。
そして、親世代…母が生きている間に朱点の庭の奥に進めないかと逸る緋ノ丸を力で制した。

『一番星』は父やその思い人の気持ちを尊重し、冷静ではない友を止めた。
落ち込む友を励まし、去りゆく父を笑顔で送ろうと思った。

そして、残った仲間たちが前向きにやれるよう、笑って戯けて助けてやるんだ。それが自分だから。『一番星』だから。

 

 

優先すべき命

更紗が逝き、その後を追うように父の命も尽きた。
緋ノ丸が長の座を継いで、本格的に朱点童子打倒を見据えた戦いが幕を開ける。

討伐の目的はただ一つ、地獄巡りを探索しつつ強くなることだけだ。朱点童子はきっと恐ろしく強い。とにかく戦って戦って戦って、万全の体制で決戦に挑む。一族はそういう方針で動いていた。

考えるべきは『最終的に朱点童子を倒すこと』、そして『その上で生きて帰ること』だけ。単純な話だ。

 

…しかし、朱点童子の力は未知数で、もし奴を倒しても全員が無事に生きて帰れる保証などどこにも無いだろう。

一番星は勉学こそ得意では無いが、どうにも状況の想定や想像は人並みかそれ以上にしてしまう性質のようだ。

だから、こう考えるようになった

『全員が無事に帰れるかは分からない。万が一の時は、誰かが犠牲にならなければいけないかもしれない。』

『そういうのは未来を託された緋ノ丸や、待つ人のいるまつりやルリオの役目ではない。』

 

決意や決心、なんて大層なことはしていない。ただなんとなく、『そうなれば犠牲になるのは自分だ』とぼんやり思っていた。そして、不思議とそれが嫌だとは思わなかっただけだ。

 

 

一番星はそれで良い、最適解だと思っている。しかし、周囲は彼の思うようには動かなかった。

一番星のそんな考えの断片を知ってしまった緋ノ丸が、かなり無茶をするようになってしまったのだ。

普段の鍛錬や討伐での修行を異様な程激しくして血反吐を吐く、鬼から奪い取った増強剤を過剰に摂り、その副作用でぶっ倒れたりするほどだ。

緋ノ丸が副作用で高熱に魘されている間、本当に死んでしまうのでは無いかと心の臓が縮む思いだった。
緋ノ丸は大切な仲間で、無二のダチだ。本当に、そこまでしないでくれ。犠牲なら、自分が幾らでもなるから。

 

まつりにも困った。彼女も一番星と同じように『誰かを犠牲にする状況という可能性』を想定していた。そこまでは同じなのに、彼女は一番星の命を最優先するつもりだと言う。

理由は明確で、一番星が最も強いからだ。強いものが生きていれば立て直しが効く。だから一番星の命を優先する。冷徹で、合理的な考え方だった。

 

緋ノ丸は身を犠牲にするのかと思うほど無茶をするし、まつりとは命の優先度が噛み合わない。自分は誰かに最優先されるような存在では無いはずなのに。

何だか思い通りにいかない感じがして、モヤモヤした。

 

 

変化

一番星の抱える違和感は解消されないままだが、時の流れは止まることはない。決戦の時は刻一刻と迫っていた。

文字通り死に物狂いで努力した緋ノ丸は、想像を遥かに超える勢いで成長した。
常識では考えられないような奥義を編み出して、あの合理的で実力主義のまつりに認められるほどの力を付けた。

後ろ向きでオドオドした面は身を潜め、どことなく背筋が伸びたようにも見える。物怖じすることなくまつりと意見を交わし、ルリオの問題点を指摘するようになったのだ。おそらく、強くなったことで自信がついたのだろう。

 

そして、緋ノ丸が強くなったことで彼の存在を軽視していたまつりも変わった。
緋ノ丸の実力を認めたのか、彼の提案に賛同することが増えたし、彼の姿に倣って一見不可能に思えるようなとんでもない奥義を次々完成させていく。

緋ノ丸とまつりは限界という壁を打ち破っていく、すごい奴らだった。

 

この2人ほどでは無いが、ルリオだって変わっている。他者を怖がり、強がることで関わりを拒んでいた彼は少しずつだが京の皆と接するようになっていた。

 

そして、一番星自身にも『変化』はあった。だけどそれは『強くなれた』とか『前向きになれた』とか、そんな良い変化じゃあなくて…

 

まつりは綺麗な女の子だ。ただ、感覚が他の人とはズレている。他者に肌を見せることに抵抗がなくて、訳の分からない距離で迫ってくる、そんな女の子なのだ。

一番星は男だ。おそらく、その辺りの感覚は平均の中央にいるような、可愛くて扇情的な女の子を見るとどうしようもなく血が熱くなってしまう、そんな、単純な男だった。

いつしか一番星は、ただの仲間だと思っていたはずのまつりを意識から外せなくなり、直視できなくなっていたのだ。

 

皆も、自分も、状況や心が目まぐるしく変わっていく。もしも無事に呪いが解ければ、その先にはもっともっと大きな変化が待っているだろう。

緋ノ丸は強くなった。ルリオは世界が広がり、まつりを見ると胸が高鳴る。どれも、悪いことなんかじゃないはずだ。

しかし一番星は、そのことを考えると何故か明るい気持ちにはなれなかった。なんだか、自分が自分でなくなるようで怖かったから。

だから一番星はそんな、どこか前向きになれない己と向き合うことはしなかった。見て見ぬふりをして、気付かぬふりをして、また蓋をした。この薄暗い感情を表に出さない限り、彼は『一番星』で在り続けられるから。

 

決戦

機は熟し、遂に決戦の時が来た。
一族の血塗られた歴史に終止符を打ち、呪いを解くため最後の戦いに挑む。

その戦いは、見事の一言だった。
圧倒的な力を発揮したまつりを中心に、朱点童子と奴が従える“髪”を圧倒。

朱点童子が卑劣な手段で姿を変え、第二幕と称して始まった最後の戦いに於いては『襲い掛かるかの鬼の攻撃を完璧に防ぎきる』という想像もしていなかった戦を展開した。

その姿は正に、『無敵』

才に悩み、自信が持てず、大切な人に対して一歩踏み出すことができず、何かと自身を責めがちだった、しかし誰よりも優しく誠実な友 緋ノ丸

隊を守る彼の背中は誰よりも何よりも強く、大きくなっていた。

 

朱点童子が溶けるように崩れ去る。それはまやかしなどではなく、この戦いが終わったのだと実感させられる姿だ。

そして、誰かが言った。「もう大丈夫」だと。
何故か、一番星はその言葉を反芻していた。頭がうまく回っていなかったような気がする。そうだ、きっと、もう大丈夫なんだ。

 

朱点童子という核を失った地獄の塔が崩壊を始める。その亀裂によって緋ノ丸たちと分断され、彼がこちらに手を伸ばした。

自分の身体能力と、緋ノ丸の腕の長さであれば、難なく彼らに合流できるはずだ。そうすれば、指輪の力を用いて脱出を図ることになる。

そう、友の手を取るということは即ち『大きく変化した世界に行くということ』なのだろう―――

 

一番星はその手を拒み、崩れゆく塔の残骸と共に奈落に身を投げた。無二の友との糸を切り離してしまった。

何かを叫んでいる緋ノ丸の姿が遠くなっていく。視界が暗闇に落ちていった。

 

 

友達

そうして、『徳甲一番星』は終わったはずだった。
しかし、気がつくと目の前には見慣れた天井があり、自らの体は布団の上に横たわっていた。

 

生きている

 

あの状況で運良く生き長らえる訳がない。仮に生きて奈落の底に辿り着いたとしても、こんなところで寝ているはずがない。

つまり、どんな手段を用いたかはさっぱり分からないが、緋ノ丸たちに助けられたようだった。

 

ぼんやりとその事実を認識したのち、脳の覚醒と共に強烈な後悔と自己嫌悪と不安と恐怖が同時に押し寄せてきた。

つまり、自分はあの時、宿敵を討ち一族の悲願を達成したにも関わらず、友の手を拒み、死を選ぼうとした、…らしい。
それは勝ち戦に水を差す狂った行動であり、皆を余計な危険に晒したということだ。なんて迷惑で、最悪な存在なんだ!

彼はずっと気付かぬふりをしてきた。父に与えられた名とともに『明るく楽しい戯けた男』であることに強く拘ってきたことも、その位置から外れるような変化を不安に感じていたことも、『未来』を恐れていたことも、全てに蓋をしてきた。

内にある己の姿を見ないようにしてきた。己の本当の声を聞かないよう、耳を塞いできた。

全てを吹き飛ばして初めて、全てを自覚することができた。

ああ、お前はどうしようもない愚か者だ。お前はこの家を明るく保つための、明るく楽しいちょっと阿呆な男であるべきだったのに。

事もあろうに、悲願を成した瞬間に全てをぶち壊した。皆に迷惑をかけた。大事にしてきた明るさも、友との関係も。独り相撲の末に全てをフイにした。

 

『お前は一番星なんかじゃない。』

 

もう、前のように戯けて笑う気も、何かを隠して取り繕う気も起きなかった。
ただ、名もない最悪な男が無様に存在しているだけだ。どうしてこいつは生きているのだろう。

 

そんな男を呼ぶ声だあった。その声は男を「ホッシー」と呼んだ。
幼い頃から知っている、聴き慣れた響きだった。

 

 

何者でもない男は全てを吐露した。もうとどめるものは残っていない。何をどこで締めれば良いかよく分からないまま、今の自身の全てを緋ノ丸に喋ってしまった気がする。

正直、もうこのまま死んでしまうのが一番良い気すらした。自分がいると、きっとジメジメして、暗くて、空気が澱んでしまう。
変わっていく皆の、明るい未来に水を差すだけの、星の屑だ。消えた方が絶対に良い。

なのに、緋ノ丸はここにいてほしいと強く願う。
男はもう死んでしまいたいと感じていたけれど、それを強く押し通すほどの気力も、友の心からの嘆願を拒絶する気力も持ち合わせてはいなかった。

 

強く肩を抱く、直接伝わるその熱で『あること』に気付いた。どうして今まで気付かなかったのか分からない。これも、見て見ぬふりをしてきたものだったのだろうか。

 

…自分は、この友に誰よりも強く大事に想われているらしい。

 

 

今ここにある世界

短命の呪いから解放され、戦いの日々は終わった。
だけど、この先のことは何も考えられなかった。

賑わう町も、なんだかぼんやりして見える。これは朱点童子との戦いで負った目の怪我のせいだけではないのだろう。

緋ノ丸は長かった髪を切り、なんだか前よりも更に明朗で前向きになったように思える。
変わることに躊躇いが無い緋ノ丸が眩しかった。

卑屈な物言いをする自分に、笑って軽口を返す緋ノ丸。
この関係は、本当に自分たちの姿なのだろうか?やはり現実感が無い。

もしかすると自分はあの時死んでいて、死んだ後長くて荒唐無稽な夢を見ているのではないだろうか?

だって、ここが本当に現実かどうかなんて証明できないし、確認できないだろう。
…ゆめ幻であることもまた、証明などできないのだけど。

 

どうしてこんな風になってしまったのか、彼にはもう、よく分からなかった。

だけど、今目の前にいる友達が「此処にいろ」って言うから、とりあえずしばらくは此処にいようと思う。

 

 

 

一番星について

内側の話

一族の生まれ順にこの視点語り&後語りをやってるわけなんですが、最終世代トップバッターのホッシーはどちらかと言うと『内面』に比重を置いて語らないといけない人なんだよな。

しかも、悲願達成したとは思えないくらいめでたさのない〆になるのでトップバッター向きじゃなさすぎますね。一番星では『全体の大筋の話』がやりにくいと言うか。

まあ『大筋』って色んな人が合わさってできていくものだし、個人視点なら偏っちゃうのは仕方ないのかな。

 

しかしながらホッシー視点で彼の足跡を追うのって地味に難しいな…って思います。
基本的に『内側』の話になるにも関わらず、彼自信が己の『内側』に無自覚なので語りにくいと言うか…

燕九朗みたいに確固とした自我で持って己の内側を理解して制御できてる人なら良いんだけど、ホッシーの鬱屈した部分や恐れてるものって大体全部『見て見ぬふりをしてきた』ものだからなあ。

それこそ地獄で身投げしたのも『そうしよう』って思ってやったわけじゃないし。当然誰かに操られたわけでも無いので、あれは紛れもない『彼の意志』ではあるんだけども。

『身投げ』は、彼の中で気づかないふりをしてきた、蓋をして無いことにしてたものが溢れ出た故の衝動なんですよね。彼目線で出来事を語るの難しすぎるんだよな。

 

ゆえに沿革文章全体的に『一番星は』『男は』みたいな、『内側にいる第三者』みたいな語り口になっちゃった。(他の一族含め全体通して)全く体裁が整わない!笑

 

 

彼が怖れたものの正体

ホッシーは『根が暗い』タイプってわけでは無いのかなーと思っています。

流石に根明って訳ではないけど、初期の彼の明るさや元気さは『無理して演じてたのか?』と言うとそういうのでもないんじゃないかな…?と。

あれはあれでけっこう『素』っぽく見えるんだよね。

 

徳甲一番星の本質に当たる軸は何だろう、と考えると『明るいか、暗いか』ではなく『変化を怖れ、受け入れられないところ』なんじゃないかと思っています。

最初の自分の性格・立ち位置・父に与えられた名前に相応しい在り方…そういう初期位置から変わっていくこと・思っていた自分でなくなっていくことが不安でならないんだろうなあと。

 

なんかこれ割とありふれた感覚ではあると思うんですよね。よくあることというか

実際、ずっと短命ってことで繋いできた・そういう形が出来上がってる一族にとって『呪いを解いて、想像もできないくらい長い時間を手に入れる』って結構怖いことなんじゃないだろうか。

例えで置き換えるなら、我々人間が『不老不死や数十倍程度の寿命を手に入れられるぞ、って言われたら…?』って状況に似てる気がします。

広がる時間と世界に胸躍らせる人もいるだろうし、そんなものは怖い・短くとも今まで通りの方で良いって思う人もいるだろうし。

 

いて当たり前だと思います。こういう変化を怖がる人 それが徳甲一族ではホッシーでした。というお話

 

 

気になるあのコ

ホッシーはまつり姉さんのことが好きなんですけど、彼はそんな自分も認めたくないんだよ。

まつり姉さんって可愛いし、強いし、意外とセクシーだし、存命一族唯一の女子だし、言い方古いかもしれないけど多分『マドンナ的存在』なんだろうなって気がします。ホッシーにとっては

そして、なんとなく『自分はそういう子に好かれたり、結ばれたり、そういう立ち位置にいるヤツじゃないでしょ』みたいな固定観念があるんだよね。『似合わない』って思ってる。

 

彼は本当になんというか、つくづく『自分が舞台の真ん中に立つ(何かが回る中心になる)』ような変化を恐れているというか…。

『あいつは主役、自分は脇役』みたいなマインドに囚われてるんだろうなあって思います。多分彼の中では『主役・脇役』って言語化はなされてないと思うけど、モニャモニャした気持ちをざっくり表すとこれかなって。

 

ホッシーがなんとなく緋ノ丸×まつり推しなのマジで何なんすか?って思うんですけど(本人同士は全くそういう気無いのに)これもなんか、『釣り合い』みたいなことを考えちゃうせいなんだろうな。
緋ノ丸とまつり、魂のステージが一緒なので。

でも緋ノ丸やまつり姉さんは別にメンタリティや釣り合いで誰かに惹かれてるわけじゃないので、『ホッシーが』『一番星が』好きなんだよなあ。観念しろ

 

好きな子がいて、その子も自分に気があって、にも関わらず『ガラじゃないから』その気持から逃げ回ってしまうの、ほんと見方によっては贅沢な状態だなって感じですね。いや、特にED後のホッシーが受け入れられないのは分かるんだけどね。

だから時空を越えて据え膳警察が出ちゃうんだよ

雷丸なら言うよ なんでやねん!脈あるじゃねーか!オイ!!!ふざけんなよ!!!って 笑

 

これたまに言ってるんですけど、ホッシーが『なりたいポジション』って本当に雷丸なんだろうなあって思います。

雷丸は天然物の道化だし、絶対主役のような舞台の真ん中に行かないし、女の子にデレデレしても絶対振り向かれない、キングオブサブキャラのような位置。ホッシーは雷丸になりたかった(本人は雷丸がどんな人だったのか殆ど知らないけど)

まあ雷丸的には「狙ってこの位置にいるわけじゃねーんだが!?」って感じなんだろうけど。笑 雷丸マジで好き

 

 

エピローグについて

ホッシー絡みで一悶着起きるエピローグを描くに当たって、『ゲーム側が阿朱羅ほぼ完封っていう最強の終わり方したのに、補完創作側こんなに拗らせてて良いのか?』っていう気持ちはあったように思います。ちょっと悩んだ気がする

今までの一族でもこんな締め方は無かったしね。

 

だけどホッシーの停滞感はそれこそ世代交代の頃からじわりじわりと感じていたものであったし、それを解くタイミングが無いまま最終決戦まで来ちゃってたわけで。

それは、ほぼ完封とは言え朱点童子を倒して呪いが解けたからと言って解消するタイプの問題とは思えませんでした。

ホッシー本人が言うような、『明るいムードメーカー・徳甲一番星』を描いて終わるのはどう考えても『嘘』になっちゃうし。

なんか私もホッシーも苦しんだけど、バッドともハッピーとも言えないような『彼ららしい最終回』を描けて良かったなあって思っています。
ホッシー絡みの悶着で肥大化してエピローグ140ページ行ったんだよなあ

ホッシーは多分これからもしばらくは『どうして生きているんだろう』というぼんやりした感覚の中にいるのだと思います。

 

もしかすると自分はあの時死んでいて、死んだ後長くて荒唐無稽な夢を見ているのではないだろうか?

だって、ここが本当に現実なのかなんて証明できないし、確認できないだろう。
…ゆめ幻であることもまた、証明などできないのだけど。

ホッシーの内面を語ろうとすると「これは結構よくあることだと思うけど」って枕詞がつきがちなんだけど、この『自分の見えてる世界は本当に存在してるのか?』みたいなやつも、割とある感覚なんじゃないかなあ なんて考えることもあります。

『自分』にとっては『自分が見えてる世界』しか見えないし分からないの、たまに意味分かんなくて怖くならないですか?こんなに沢山の人がいて広い世界があるのに すいませんこれは私の感覚なんですけど

一度『自分は死んだ』と思ったことのあるホッシーなら尚のことこういう感覚に陥るんじゃないだろうか、みたいな……?うまく言えないけど

 

ここから変わっていくとすれば、まずは彼が『生きている、ここは夢でも何でもない』とハッキリ思えるようになることが第一歩なんだろうか。
それは緋ノ丸やまつり姉さん、ルリオやおっさん、これから関わるかもしれない人たち、そしてホッシー次第だろうなあ。

ただやっぱりこの先は何があるか分からないですね。私がそういうどっちにも転びうる可能性があるくらいのエンディング好きなのでね…!!!

エピローグ以降に描いてるものはマジで全部セルフ二次創作だと思ってます。(俺屍一族創作自体が二次創作とも言えるけど、便宜上分かりやすくするため二次って呼んでます)

 

 

 

余談(コラム?)

徳甲一族、途中で性格や雰囲気が変わった人たちの『変化』の違いについて

ホッシーだけの話じゃないけど、差し込むならホッシーの項目かなと思うのでここでします。

 

千代ちゃん

根の性格は不明。状況がどん底スタートなので最初は暗く怯えた女の子だった。その後元気人格を上塗りしたが、根っからの明るい子ではない

 

大也

根の性格は素直で純真。成長して時間が経って『色んなことを知る』ことで少しずつ心を閉ざすように変わっていった人。ただ、一種の潔癖さは根の純真さからくるものだと思われる。

 

血潮

どちらかというと根っこの方が冷静で熱い人格。感情的になる部分は詠芽さんや雷丸の影響(後天的性格)

なので、プッツリと切れて人が変わってしまった血潮というのは、『近しい人と接することでできた方の性格』が剥がれ落ちて『元の性格に戻った』イメージ

 

ばな奈

根は明るくて素直。おそらく親世代全滅が無ければ私はめっちゃ明るい元気快活ガールとして描いてたと思う。

暗く他者を拒む面は完全に状況によってできた後天的な性質。
ただ、ばな奈の場合はその後天的な陰のある性格を剥がし落とすような変わり方じゃなく、その性格を保持したまま変わっていったイメージ

 

更紗

根がリーダー向きではない。意外と補佐適正が高いタイプなんじゃ無いかな?と思う。頼れるリーダーに適切な役割を振られることでめちゃくちゃ力を発揮しそうというか。
あがり症の更紗は本当に適正ないポジションにしがみつこうと無理していた。

なので、更紗も終盤色々メッキ剥がれた後は素に近い面があったのかも。
良い感じに肩の力が抜けてて、それでもちょっと周りの人には振り回されがちで、しっかりツッコミ入れられる…くらいが一番自然体な更紗って気がします。

 

一番星

根は特別明るくも暗くもない、どちらかと言えば明るい寄りの人ではあると思う。無理もしてない
ただ本当に柔軟性がなくて、変化を怖れる部分を本質として持っていた。そのせいで、途中から徐々に『無理してるそういう性格をやってる』に変わっていったイメージ。

例えるならジェンガみたいなメンタルなのかなあ。最初はしっかり組まれて安定してるけど、抜いて積んで抜いて積んでしてる間にグラグラしてくるみたいな。それで最初の形に似せて積み上げていこうとするもんだからどんどん不安定になっていって、最後には崩れちゃうみたいな、そんな変化イメージなのかもしれない。

 

緋ノ丸

緋ノ丸については緋ノ丸の項目で色々書くので一旦省くけど、根っこから鬱屈した人ではなかっただろうな。やっぱり緋ノ丸の性格変化に関しては自信つけたのが大きいと思う。

 


次回(緋ノ丸)▶︎4/16更新予定

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テーマの著者 Anders Norén