主に装丁の話とかがしたい!ついでに制作過程なども
ボイフレの二次創作8年弱を詰め込みに詰め込んだWEBログ再録同人誌を出しました。158Pフルカラー!厚い!重い!(ダブルミーニング)
何故出そうと思ったのか
これは言うまでもないことですが、ボイフレのサービス終了に際して自分なりの何かを形にして残したいな~というのが動機ですね。
ボイフレにどっぷりハマりこんで同人誌も10冊ほど発行しましたが、サービスが実質停止状態になってからはオタク活動もフェードアウトのような形になっていたので。ここでいっちょ締めになるようなモノが作りたいな!と。
過去ログや未再録な同人原稿などをまとめつつ、表紙は集合絵を新しく描く形にしよう!ということで企画がスタートしました。
ストーリー保管作業との並行
ただ、しばらくログ本作業にだけ全リソース投入することはできませんでした。サービス終了告知が出てから2ヶ月間、できる限りの所持ストーリーを録画・保管しておかないと~~!!っていうのがあったので。
所持スト保管目標を立てつつ、並行してログ本の編集作業や集合絵のラフ・下絵などを進めていました。久しぶりにボイフレに全リソースを割く生活をしましたが、楽しかったですね。
スト保管については最初は精力的に集めてたキャラだけ(と言っても10人以上いる)のつもりでしたが、『好きなテーマのストは全部録っておきたい』『他キャラの所持ストもできるだけ録りたい』と欲が出まくり、最終的な録画データ数がすごいことになりました。今確認したら1200本くらいあって草 でもこれボイフレ全体で言えば氷山の一角なんだよな…(ふるえ)
ちなみに録画はchrome+OBSで行いました。PCの方がデータ管理が楽だしスピードも出せるしね。
PCでボイフレを読むとフォントカクカクになるのが微妙なところなんですが、画面の拡大率を上げまくるとスマホっぽいフォントになるのでその状態で録画。
…というのはログ本作業には直接関係ないですが、久しぶりにボイフレを頭から浴びまくってモチベーション上がったし、キャラの解像度も持ち直せてよかった気がします。人間なので記憶や感情は時間経過とともに削れていきますからね。どうしたって
本文編集
クリスタの複数ページ管理機能を使って編集していきました。普段の原稿と同じですね。
とにかく数が多いので、できる限り敷き詰めていきつつ。同人誌としてはかなり大き目のA4サイズなので、ちまいイラストは小さめでも大丈夫だろうという感じで。
編集してると『これWEBに載せてないじゃん!!』っていう原稿絵が発掘されたりしてどんどんページ数が増えていきましたね。笑
逆に企業オンリーチラシに描かせていただいたものなどは載せて良いか微妙だったのでやめておきました。
つまようじマンガの処理
縦長のつまようじマンガはある程度分割しつつ敷き詰めていってるんですが、さすがに縮小しすぎると潰れて読めないかもしれない…
ということでコンビニで試しに印刷してみたりしました。
↑コンビニクオリティでも読めなくもない。そもそも字が汚いのですが(当時はとにかく勢いとスピード感で二次創作を量産しまくっていたため)
最終的にはもう少し大きめに敷き詰めてこんな感じになりました。最初のギチギチよりは読みやすい…かな?
というか、ここだけ見るとフルカラー詐欺みたいでウケるな…笑 こういうマンガログはどうしても画面が白くなっちゃいますね。ネタは割と気に入ってるんだけど
低解像度画像の画質上げ
印刷用に描いてない絵が多いので、ちょっと画質的に不安だな~と思ったものにちょくちょく補正をかけるなどもしました。クリスタのJpgノイズ除去やシャープなどを使うと心なしか綺麗になった気がする。
補正かけたのとかけてないので比較できないので何ともですが、見苦しい画質のものはあまり無い…はず?
らくがきマンガ系は読める程度に拡大する必要があるので、ボケボケ状態にならないように気をつかって補正かけました。できるだけ、ですが
↑逆に、こういうらくがきは無補正でも綺麗に出力されますね。線パキっとした絵に比べると
当時こういうふわっとしたペンでラクガキしまくってたんですが、ことログ本収録においてはめちゃくちゃ扱いやすい画像で助かりました。
ていうか↑、本の写真なんだけどホントに発色いいなあ
過去集合絵の再編集
過去の一枚絵なんかは当然A4本に収録する想定では描いてないので、色々工夫して掲載する必要がありますね。
この辺りの絵はこんな感じ。ノド(本の谷になる部分)で顔などが切れないように、余白を持たせて配置しています。基本的には片ページずつに載せるのがベターですかね。解像度的にも
…ですが!
この絵は見開きで載せた~~い!!!
3周年の時に描いたファンアートですね。藤城のパーティ会場に生徒・ナンパ男・星蘭組・ビジュアル判明済のご家族まで詰め込みに詰め込んだ、ウォーリーを探せ的なコンセプトのものです。
完成・アップ後もキャラを追加で描き足したりしてましたね(守部の妹とか後で追加した)
これはSAIの限界サイズギリギリ(キャンバス1万)で描いていたので、A4見開きサイズでも掲載できると思います。ただ、それをするためには画像の比率を修正し、キャラが本のノドで潰れないように再編集しないといけません。
というわけで色々調整。真ん中あたりに人がいないエリアができました。
会場が縦に伸びた分、元の絵よりやや密度感が減ってしまったような気もしますね。難しい
編集ついでにドギツかった床の色の彩度をやや落としたり、バルコニーを暗くして窓の光を足してみたり、手前のふじみぃ~に影を落としてみたりしました。随分前の絵なので直そうと思えばいくらでも手直しできますね…
ついでにこういう修正もしてました。この絵描いた当時は正装が判明していなかった(ので想像で描いた)キャラの服装修正
でも想像で描いた分と比べて割と当たらずも遠からずって感じで面白いですね。奥結の蝶ネクタイとか
編集は見開きで行い、書き出し時に『左右ページを分けて書き出し』。これで見開き絵の印刷データが出来上がります。クリスタの叡智
そんなわけで無事に見開きページが完成!迫力~!良いんじゃないでしょうか
ノンブルをつける
普段の同人誌ではノンブルをノド側に入れて隠しているんですが、今回はデザインの一部として見せる方向にしてみました。
ページ管理>作品基本設定から。設定はこんな感じです。
ノンブル設定でページ数を出すことで、途中でページの増減や移動があった時も自動で数字が変更されて便利。ノンブル数字ミスや余計な作業が省けて良いですね。クリスタの叡智
ただ、その分ノンブル書式設定が全ページ共通になってしまうため、数字のケタが上がった時のズレはどうしても出てしまいますね。見る人が見たらめちゃくちゃ気持ち悪いズレだと思う
これ、数字中央揃えにできれば良いんだろうけどな~~。そういう設定は無さそうですね。外側配置なら左揃えor右揃えになってしまうみたい。
あと、色も白か黒しか選べないのも地味に気になりますね。真っ黒じゃなくてもうちょっと灰っぽい黒にしたい気持ちが。ノンブル設定もっと色々できるようになったらいいなあ
絵を全面に載せたい(ノンブルを載せたくない)ページのみ、隠しノンブルにしています。この位置なら本のノドで見えなくなるので。
書き出し時に一旦全ページノンブルありで書き出し
→隠しノンブルにしたいページのみ個別でノンブル無しで書き出し
→編集で隠しノンブル追加
こんな感じです。
書き出しとテンプレ流し込み
クリスタから書き出したデータそのままでも印刷できなくもなさそうですが、万が一不備があったら嫌なので印刷所のテンプレートに流し込んでおきます。
今回はおたクラブさんを利用するので、こちらのテンプレを使用。
↑おたクラブさん配布のテンプレ
おたクラブのテンプレ、割と独特ですよね。トンボついてないし、枠は全部削除してくれって書いてあるから入稿データは何のガイドラインも無い状態になるので『これで大丈夫なのか??』って不安になっちゃう。大丈夫なんですが
念には念を押して、最初は枠を消さずに(位置ズレとかがあると嫌なので)データを流し込んでいく→改めて確認しながら枠削除&データ統合 という順番でやってました。特に不備連絡なく印刷してもらえてよかったです。
表紙絵を描く
表紙絵のお絵描き工程についてはまた別途まとめたいな~と思っているので一旦割愛します。自分の作ったもの振り返ってまとめるのが好きすぎる人だ
勢いや鮮度という点ではリアルタイム時に描いた二次創作に勝るものは無いと思っているのですが、今の自分が描くとどんな表現になるのかな~というワクワクがあってよかったですね。今のトヤマが描いたボイフレ!見たい!
近いテイストの絵並べてみる
色選びの冒険度は落ちてるけど、最近取り組んでた『線を良い感じにしたい』の成果は出てるんじゃないかな~
表紙には文字が入ってたりするので、本文見開きでも見れるように収録しました。迫力!
それと、おまけ(?)として一人一人を大きめに載せるページも作りました。
集合絵で隠れる部分はしっかり描きこめていないので顔以外は未完成状態ですが。そうしないと多分一生描き終わらなかったので
顔だけ見てほしい~!(開き直り) 大きく描いたので!
印刷・装丁について
印刷所はおたクラブさんにお願いしました。デフォルトでRGB印刷ができるので、かなり画面の色味再現に強い印刷所さんですね。
表紙加工してもお値段があまり変わらなかったり、少部数でも印刷代がお手頃だったりと、小規模で綺麗なカラー印刷がしたい同人マンに優しい印刷所だと思います。その分、部数多くても単価が下がりにくい印象ですね(普通は部数多ければ多いほど単価は下がる)
見積もりの段階で他の印刷所の価格も調べてみたんですが、同じような装丁のRGB印刷をするとなると倍くらいかかるところもあったので。マジでありがたい
表紙
表紙はレインボーPPにしました。
角度を変えるとレインボーの光がキラキラするやつです。全面がギラギラ光る感じの加工ではないので、絵の雰囲気を維持したまま特別感のある装丁にできて良い感じ。
距離とかによっても光の見え方違うの不思議
【開発中商品】
レインボーホログラムPPを実装予定です!
デザインの邪魔にならない上品なキラキラ感が魅力的です。現在のホログラムPPよりお手軽価格になるよう調整中です!
数か月内に実装予定です!是非ご期待ください! pic.twitter.com/ABSriOGUbe— おたクラブ (@otaclub) June 19, 2021
背表紙
厚さは1.1mmくらい。かなりどっしりしてます。
ポストカード
これはおまけ用のポストカード
おたクラブさんのメチャメチャ良い印刷のやつで刷ってみたくて作りました。
【DreamLabo印刷について】今月中を目標に、DreamLaboの本文印刷を開始する予定です。価格は従来に比べてかなり割高になりますが、その分品質はデジタルオフセットを凌駕する、世界最高クラスのものです!1枚目がデジタルオフセット6色印刷、2枚目がDreamLabo印刷の拡大絵です。記念の一冊に是非! pic.twitter.com/uM5BDl2Akp
— おたクラブ (@otaclub) May 15, 2021
(大きさ比較用100円玉くん)
ポスカサイズなので小さめだけど、その割には細かい線とかかなりしっかり出てるように思います。綺麗!
表面はマットPPなのでサラサラです。
この印刷、また大きいのもやってみたいな~。
まとめ
とりあえず無事に出せてよかった(マジで)
印刷物、ミスの取り返しがつかないので毎回ドキドキしてしまう。
という感じで、当初の想定通り楽しい感じのログ本になったと思います!ボイフレ楽しんでる時に生産したエンジョイ成分を詰め込んだ物質、いいですね…
それと改めて、このデカくて高めで自己満足濃度の高い本を手に取って下さった方はありがとうございました。感謝!