錠前破らずとも宵


ヒメ「…あたし、お母さんがあまり好きじゃないの」


ヒメ「あたしが生まれる直前に大切な人を亡くしたんですって 先々代の当主様らしいけど」


ヒメ「だからあたしへの訓練も身が入っていなくて…その翌月には逝ってしまったわ」




ヒメ「あたしはその時悲しいというよりは腹が立ったわ。だから決めたの」


ヒメ「あたしは強くなる 絶対に負けない 何があっても折れたりしない たとえ最後にあたし一人になってもいい 生きられるだけ生き抜いてやるって」


あす太「…母さん…」


あす太「俺は…母さんのこと、けっこう好きだよ


あす太「…ちょっと怖いけど」


あす太「でもそれも母さんの選んだ生き方なんだよね」







ヒメ「…あんた、あたしの息子にしては物分かりが良すぎるわ」






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