描く時に考えたことの記事
▲男性Vtuberグループ・ホロスターズ2期生ユニット『SunTempo』の1周年をお祝いする有志ファンサイト
事前に募集したお祝いイラストやメッセージ等を掲載されています。
サイトがヤバいクオリティなので、ホロスタ知らない人も是非覗いてみてほしい。マジでクオリティが凄いのでこの企画者の方々の努力一人でも多くに見られてくれ〜〜
…ということで、今回こちらに参加させていただきました。Recommendタブ内『この動画のここ好き!』で読めます。
配信の好きな場面をマンガに起こす部門ですね
皆1〜2ページの中私だけ8ページも描いてて一人だけアンソロ寄稿か何かと勘違いしてるんじゃないかって感じでアレなんですが、8ページあるのも色々理由があるので待って許して(?)多くても良いかはちゃんと確認取ったので…
ほんとイレギュラーな枚数なのに綺麗にレイアウトしてもらってるのありがたすぎる・・・
台詞を自分で考えながら作っていく二次創作と違い、実録に近いマンガを描くのって初めてだったんですよね。なのでその時に考えたことや気を使ったことなどをメモしておこう~という記事です。
配信・場面チョイス
実はこういう実録マンガはずっと描いてみたいな~と思ってて機会を逃してたので、丁度いいやと言うことで描きたかった配信をチョイスしました。
『ユニット結成直後の雑談の冒頭部分』ってメチャクチャ人と被りそうなチョイスだなあとは思ってたし実際被っちゃったんだけど、まあこういう二次創作ってどんなものでも描き手それぞれの視点が出て全く同じものにはなり得ないので面白いし良いかなって
↑の1分20秒頃~6分くらい
『ここ好きマンガ』だけなら本当に好きな瞬間だけ切り取ったようなマンガでも良いんだけど、個人的には『SunTempo知らない人がなんとなくで読んでもある程度分かる』くらいの内容にしたかったんよね。Pixivにも上げようと思ってたし
ファンであれば『すでにその配信を見ている』『前後を知ってる』『前提情報を把握している』場合が多いので、その人たち向きであればかなり情報を削ぎ落とした『ここ好きマンガ』でも良いのかなって思うんだけど(1コママンガみたいな)
そうじゃなく、知らない人が読んでもある程度分かる内容にしたい場合は不可情報が必要なのかなと。
『岸堂天真という人の天然言動』を伝えたい場合、おそらくその一瞬だけを切り取ると結構謎になっちゃうんだよね。ああいうのって流れがあってこそのものだと思うので(勿論ファン向けであるなら一瞬だけを切り取る形式も全然問題ないけど)
『自己紹介の場面』っていうのも人物紹介兼ねられて知らない人向けかなって思うしな。その上で良い感じのオチや区切りまでは入れたい…と考えると、3人が自己紹介を終えるところまでかな→計8ページの長さに っていう 仕方ない 仕方ないんや…
文字起こし→ネーム
マンガにする部分を文字起こしします。
すごい大変だった。切り抜き動画とかで字幕編集してる人たちはすごい
そんでこれを元にネームにしていくんですが、このままでは正直マンガにできないな…と思ったんだよな。
なんかこう、マンガの登場人物と違ってリアル人物の喋りってちょっとした相槌や笑いや言い直しなんかが多いので(当たり前だけど)それをそのままマンガにすると多分メチャクチャテンポ悪い&メチャクチャ長くなるよな~~という。
なので、『実際の会話をネームにする』作業って『会話の全文起こしから冗長になりそうな部分を削ったり、メリハリをつけるために強調すべき部分を考えて決めていく』作業なんだなあと。それがいつも描いてる二次創作とかのマンガと全然違って面白かった
例えば↓の部分だと
こうなった。
『前半部分だね!』は強調したいので大ゴマで、後半の待機画面会話はごちゃごちゃ~っと読み流しても良いので1コマに詰め込んで…って感じで。
そんで、これは個人的な処理の仕方なので正しいかどうかは分からないんだけど、「www」って感じの笑い部分はカットするか別リアクションに置き換えてるケースがちらほらありますね。↑のページだと「?????」っていう宇宙コマに。ちょっとニュアンス変わっちゃうのでどうかなあとは思うんだけど
楽しそうに会話してると随所で笑い声が漏れて、それがまた楽しい空気を作り出してめっちゃ良いんだけど、マンガに起こす時それを全部挟んでいくと大分訳が分からない感じになっちゃうんだよね。ニュアンスが伝えにくいというか…
勿論、笑ってるリアクションを全部カットすると雰囲気変わりすぎちゃうからマンガとしての流れを阻害しない部分は入れてます。アステルくんとかは進行役じゃないからかなり笑ってるカット多いかな?
こう見るとロベさんの笑いリアクションはかなりカットしちゃったなあ。彼はテンポよくツッコミを入れて進行してもらわないといけないので…
元配信見たら分かると思うけどロベさんもアステルくんと一緒に天真くんの天然ボケ発言に笑いまくってんだよな
カットはするけどセリフ改変とかはしてないです。なので内容が大きく変わったってことはない・・・はず。
情報の補完
会話だけでは分かりにくい情報の補完について
『前提情報を知らない人でも出来るだけ分かるようなマンガにしたい』というのがあったので、必要な情報をナレーションとして色々足してます。
↑みたいな『これまでのあらすじ』はグノーシアのプレイ絵日記でもよくやってた気がする
こういうの
『これまでの流れを知っている人には言わなくても分かるけど、知らない人や忘れちゃった人には良く分からないかも』ってネタの時はこのあらすじ挿入をよくやってたな。レムナン姫プとか前提言わないとレムナンが好きすぎる人みたいになるし
グノーシアプレイ絵日記はある種の連作みたいなものだけど、1つ1つは単発で見ても分かるくらいの内容にしたいという気持ちあったんだよな だからけっこうあらすじナレ補完してたなあ
このコマの『TIPS』とかも。
『急にキラキラした笑顔でさわやかな自己紹介をし始める夕刻ロベル』の何が面白いって、『初配信の時猫被っててマジでこんな感じの口調だった』っていう前提があるからこそだと思うんだよね。
この初配信ネタはもうずっっっっっっと擦られてるのでファンなら殆どの人が知ってるんだけど、知らない人は知らない→何で笑ってるのか分かんない・・・ってなるかな?と。なので小さくTIPSって形で表記しました。既知の人からしたらしつこいって感じられるかもしれないけど
『読んでほしいと思っている対象が知っている前提情報はどの範囲か』っていうのはスゲー意識するな…伝わるかどうかにおいてメチャクチャ重要だと思う 多分
私が何かを読んでて何が面白いか分からんってなる時だいたい前提情報知らない時な気がするし。ハイコンテクストっていうやつ?
自分がそれを感じるとガン萎えしてしまうのもあって前提情報提示にはメチャクチャ気を回してしまうな。逆に好きな人しか見ないようなもの(ネタバレありの語りとか同人誌とか)ならそういうのはほぼ省くけど 不要なので
……みたいなことを一応考えてはみたんだけど、これによって分かりやすくなってるかどうかは分からないですよね。伝えるって難しいよ
前提情報の提示とは違うんだけど、ここもある意味情報補完してるコマだなー。
元の会話はこう。
ロベさんとアステルくんは『何が出たのか』は明言してません。なのでここは完全に文脈からの私個人の解釈なんだけど、まあ多分天真くんのいつもの天然発言が『出た』ってことかなと。
なので一応カッコつきで補完しています。
そんで天真くんの「ん どうぞ~」はマジでこれで合ってるか分かんないんだけど(何故なら彼は急に想像だにしたいレスポンスをするド天然男だから)、恐らくはロベさんの『はじまった』発言に対するレスポンスかな・・・?と。『(進行して)どうぞ~』って意味・・・だと思う。分かんないけど。
ここ何が面白いって二人の『(天然が)出た』を読み取れずに的外れなレスポンスしてる天真くんのにじみ出る天然感な めっちゃ好き
…という、まあこれは前後の文脈・状況・流れ・あとはこの会話以外の3人の色んなやりとりを踏まえて『おそらくこういう意味だろう』っていうのを私が勝手に括弧内に付け足してるだけですね。これ、あんまり配信や会話聴いたことない人の会話だとできないだろうな…って思う
あと、こことかは全員の自己紹介が終わったタイミングで改めて『〇〇担当』って文字を並べて書いたら分かりやすいかなって思って書いたとこ
あ、セリフの色変えも情報補完に当たるのかな。分けといた方が発言主分かりやすいかなと
情報の補完だとこんな感じかなあ。伝わってるかなあ~~伝わってるといいね
フォント選び
セリフのフォント 基本はマンガらしくアンチック体にしてるんだけど、強調したいところや声が大きい箇所なんかはフォント変えるじゃないですか。
↑こういうの
私がこういう時に使うフォントってだいたい決まってて、ちょっとコミカルな台詞の時は丸いやつ(信じてま~す!のやつ)・大声や強調は太めのゴシック体・高貴な感じやゴシックよりも強い発言にしたいときはマティスEB(夕里子様)、ギャグっぽい叫びはレゲエ……他、って感じで選んでるんですが
『実際の会話を元にしたマンガ』って『本人の実際の声色』っていう情報があるじゃないですか。なんかそれがフォント選びにめっちゃ影響したのが面白かったです。
天真くんの天然トンチキ発言は丸っこいフォント使いたくなっちゃう。本人の声は普通にカッコイイんだけどな なんだろう でもかなり可愛さもある声色なんよね。 だから天然トンチキ発言はこのフォントがめちゃくちゃしっくりくる気がする(ニュアンス含めて)
アステルくんの台詞は『ロックンロール』を多用。
なんかアステルくんの声色って『ハッキリしてるけど柔らかくて丸っこい』みたいな印象があるんだよね。その感じが角と丸・直線と曲線が混在してるロックンロールにピッタリな気がする。アステルくんの声ゴシック体ではないんだよな
そんでロベさんはパキっとしたハッキリした声なのでゴシック体かなあと。ロベさんはロックンロール合わないんだよな
…みたいな、『本人の声色情報』からフォント選ぶのがすげ~新鮮で面白かった。まあこれは『この感情は何色だと思う?』『死を連想する季節はどれだと思う?』みたいな非常に抽象的な個人の感性による受け取り方なんだけど。伝わってほしいものと言うよりは私が一人で楽しい要素
というようなことを考えながら描いてました。ほんと普通の二次創作してる時とは全然違うことを意識してやってたなあ。共通してるところもあるけど(メリハリ意識とか)
その考えることの違いが面白いな~~~っていう話がしたかったって話でした。自分の作ったものの話するの好き
いや~~~なんにせよSunTempo結成一周年本当にめでたいな。願わくばホロスタ自体が消滅するまでずっといてほしい ホロスタ同期デビュー組で一人も欠けてない組み合わせってここだけなので…(重い話)
ほんとこの3人ってそれぞれやりたいことや得意分野、活動時間帯がかなり違うので一緒に何かすることは極めて少ないんだけど、マンガにできるくらいボケとツッコミが綺麗に分かれてて普通に会話してるだけで漫才みたいなノリになっていくところが本当にたまらんのですよ。なかよしぴっぴでわちゃわちゃしてるところを楽しむというよりは、偶に絡んだ時の爆発的な面白さを堪能するグループ ホロスターズ2期生SunTempo 大好き
そんなVtuberアイドルであるSunTempoの1周年記念動画はこちら!!!!!!!
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いや草