虚圏(ウェコムンド)って……なんだっけ?
虚圏
現世と尸魂界の挟間に存在している、虚が巣食っている空間。黒腔(ガルガンタ)を通らなければ入ることができない。
常に夜であり、現世とは月が反転して映っている。
地表は白い砂のようなもので覆われ、石英のような物質で構成された枯れ木が散在している。水は存在しない。
現世や尸魂界と比べて大気中の霊子濃度が高く、一般的な虚であれば呼吸をするだけで十分な栄養を得ることができる。
また、死神や滅却師の戦闘能力も大幅に上昇する。
かつて藍染惣右介とその部下たちが虚圏(ウェコムンド)にある虚夜宮(ラス・ノーチェス)を占拠していた。
(BLEACHアニメ公式サイトより引用)
…みたいなことって、けっこうよくありますよね。ファンタジーやSF要素のある作品に触れている時の、「このワードってなんだっけ……」てなるやつ。
あるあるですね。雰囲気でそのまま流せることもあるけど。(BLEACH完結編アニメはは割と雰囲気で楽しめてるし、巧い作品の多くは用語を雰囲気でスルーしても話の大筋は理解できるようになっていると思う。)
設定キーワードはともかく、出てきた人物名とかが分からないとかなり話に置いていかれるなーと思う。
「ここは……XXXに協力を要請しよう」
「…!?」ざわっ…
「XXXに……!?」
(XXXって誰だっけ……)
ってなるともう大変。なんか読者視聴者が皆XXXを覚えてる前提で話が進んで盛り上がってるけど、XXXって誰なのだよ。
記憶力が悪いだけでは?
それもあるけど、クール間が数ヶ月~年単位空くアニメとか、不定期連載の個人制作WEBマンガとかだと、流石にけっこう忘れちゃいますよ。よっぽどインパクトのある主要人物以外は。
まあ、特に腰を入れているでもなく触れているコンテンツだとそうもなるかもしれないですね。
そしてですね、それって自分のマンガの読み手にも余裕で起こり得ることなんじゃないかと思うわけです。
不定期連載個人制作マンガ、オリジナル設定多めファンタジー。条件は揃ってますね。
読んでる人がオリジナル設定やキーワードや人物名を『覚えている』前提で話を進めるのは危険だと思うんです。いま何の話してるの???ってなるともうなんか、もういいやってなっちゃうから。
まあ確かに。しかもプロでもない個人の創作物ですしね。これを読まないと話題についていけない、なんてこともない。
コンテンツが溢れる時代、記憶のリソースも奪い合いなのかも。
かと言って、作中で毎回注釈を入れたり、説明をするのもかったるい。ページ数も無駄に増えちゃうし。
では、どうする?
うちの創作本拠は個人サイトです。その強みを活かす方向でやってみましょう。
マンガを読んでる途中でいつでも開ける用語集を作るぞ!
わー。
というわけです。
本当はオリジナル用語なんて少ない方がいいんでしょうけどね。物語は読み手の中にある前提知識や既知の文脈を利用して読ませられれば分かりやすくなると思うので。だけど、現代日本や共通認識ファンタジーというような世界観に魅力を感じられない世界観組み上げ楽しい勢は今日も元気にオリジナル用語を生み出してしまうのです。
こういう用語参照系で一番良いなって思うのは遙かシリーズなどにある、単語をハイライトすると意味が表示されるやつなんですが。マンガだと流石にそうもいかない。かといって、『世界観設定ページまで飛んで確認してください』はカス・ユーザビリティすぎる。余計なクリックやページ遷移を強要するな、はワールドワイドウェブの常識です。
じゃあどうすっかなーと考えたんですが、用語集ボタンを設置してオーバーレイ表示するようにすればいいんじゃね?と
しかし私はハンバーガーメニューの実装にすら四苦八苦する有り様。こんな時、個人サイト運営者がやることは一つ!
chatGTP~~~~~~~~~~~!!!
以前にもどこかで書きましたが、個人サイト作りにおいてAIは頼り得だと思ってます。知識創作系は頼りにならないことも多いけど、コードや計算はもう完全に本領なので。
もちろん基本的なコーディング知識はやっぱり必要ですけどね。フォントや細かいスタイル整えるのとかは結局自分でやんなきゃだし
そんなこんなでGTPえもんに全力で頼りまくって作った用語集が……これや!
イエーイ!
一旦は創作サイト内のマンガページに設置してみました。↓などで見れます。不具合あったら教えてね
途中経過とか全然記録してないからメイキング記事にはできないが…。最初にGTPえもんが出してくれた簡易コードのままだと辞書部分の背景が真っ白だったので、背景色変更してちょっと透けるようにしたりとかしました。
辞書ボタンを押すと閉じるボタンに変更されるようにしたり、オーバーレイ部分クリックでも閉じるようにしたり、諸々ふわっと出てくるようにしたり、この辺もGTPえもんと相談しながら調整していきました。とりあえずやりたい仕様にできてよかったです。
用語人名集作成にあたり意識した点などメモ
特定の単語を探しやすくする関連
用語人名集は基本的には通読するためのものではないので、マンガを読んでいて分からなかった・参照したい言葉だけを引けるように五十音順にしました。当たり前だろって感じですが。
アコーディオン式にして畳んでいるのも、調べたい部分だけを参照できるようにですね。これが全部オープンでズラーと並んでいるとかなりスクロールしないといけないですし。
詳しい世界設定ページの方はカテゴリーで整理して畳まずに並べていますが、ここは役割の違いですね。通読前提のページがアコーディオンだと「いちいち全部開かないといけないのダルいよーー!!」ってなっちゃうので。
以前からマンガ内の人名やオリジナル用語にはルビを振るようにしているので、読みからの索引はできる…はずです。用語集関係ないけどルビまじで大事。ルビのないマンガの特殊な漢字の名前、これもすぐ分からなくなっちゃうので……。読者が読みを覚えている前提で進めてはいけない(戒め)
あと、これはどっちが正解なのか微妙なところなんですが、名字ありのキャラは下の名前で配置しています。下の名前というか、作中で呼ばれることの多い方の名前ですね。マンガの内容から名前を引くのであれば、マンガ内で呼ばれやすい方の名前かなと。
なので、今後名字呼びがメインのキャラが出てきたら名字優先で掲載すると思います。
文言関連
とりあえず、なるべく簡潔になるように意識しました。この用語集を開くということは、マンガを読んでくれている途中ということなので。そこで長々した文章を読ませるのは…ね!
ただ、頻出する重要な用語は少し長め(化妖とか)。
あと、登場人物に絡む用語は『どう登場人物と絡んでいるか』を意識して記載しているので少し文字数があります。マンガを読みながら用語を参照するなら、用語の意味だけでなくそれがどう登場人物と関わっているかの方も大事だと思うので。
ルビを諦めた
ルビをかなり重視していると言ってアレなんですが、用語集のルビがうまく振れなくてナシになりました。どれだけCSSいじってもGTPえもんにアドバイス貰ってもルビの行間がうまく調整できなかったので……
特にスマホで見た時の崩れがひどい。PCだともう少しマシだったんですが
見てよこれ。行間がキショすぎる。ルビが遠すぎる。読みにくいにも程があるやろ。泣いちゃった。うまく直せなかったので諦めました。用語集以外のページやマンガにはちゃんとルビ振ってます。
まあ、用語集の用語から別の用語に飛ぶ、というようなことはあまりないと思うのでここは仮に漢字読めなくてもそこまで問題ない……はず……?どうでしょうかね…
以上です。前からやりたいと思ってた機能を実装できてよかった。こういう部分を自由にいじくれるのってめちゃくちゃ個人サイトの特権なので、やりたいと思った個人サイト運営創作者はじゃんじゃんやるとハッピーだと思います。