先日リリースされた新しいTRPGシステム『エモクロアTRPG』で遊びました
制作者はぱぱびっぷ氏&(私がめっちゃ好きなCoC狂気山脈の)まだら牛氏。
ルールは全てWEBで閲覧可能&シンプル&キャラシ作成も簡単&オンラインで遊ぶための福利厚生が充実しまくっている、というやべーやつです。
おそらく近年のCoCプレイヤーをターゲットにしているので、『これCoCでいうアレだな』みたいな要素がちょこちょこあって馴染みやすい。
ただ似た要素を入れたというだけでなく、その上で振れ幅と自由度をかなり大きく取ってるところがポイントなのかな。多分動画や配信の隆盛で色々言われがち?な『それCoCでやるの?』的なやつを吸収できるように作られている印象です。TRPGどっぷり層にはちょっと物足りないかもしれないけど、意図的にかなりライト層向けにしてるんだな~という感じ?
私はまさにド超ライト層(たまに配信や動画を見る、まれに自分でも遊ぶくらい)、そのくせ微妙に頭固いオタクだから『こういう遊び方でいいよ~~!!!』って保証してもらえる方が心から楽しめるタイプ……多分この制作陣が想定してるような層の一部なんじゃないかな~~~~って思う!制作チームの二人が割とクレバーな人たちなので『こういう狙いなんだろうな』『こういうことがしたいんだろうな』っていうのがなんとなく伝わってくるのもあり…
乗りてえ!!!!このウェーブに!!!
というわけで興味あって予定の合う友人と遊んでみたよの備忘録です。私はディーラー(GM的なやつ)
どうでもいいけど↑はキャラシ作成の雰囲気掴むために試しに作ってみたトヤマくんシート(実際に共鳴者として使う予定はないもの)
グノーシアプレイ中のプレイヤーの動き方をベースに作ったので、キャラを構成する3つの感情はこんな感じ。
表:特記集めてえ!!!の好奇心・裏:沙明をダチだと思い込む友情・未クリアでゲーム内主人公として裏と底が見えないのでルーツはとりあえず無我
2つ10面ダイスを振って1つでも8以下が出れば成功するクソ強い土下座を持っています。(奥義は武術カテゴリなので多分使い方は間違ってるけど別に実際に使うキャラじゃないし良いんじゃ)
マジで簡単にキャラが作れる上に感情選びが楽しい トヤマくんはテスト駒だから実際には使わないけど
閑話休題
遊んだのはHPで配布されている公式シナリオ『新約・きさらぎ駅』
22時頃に集合して0時前には終わったので本当に手軽に遊べました。
以下、シナリオについてのネタバレありな簡易プレイメモです
プレイメモ
キャラ
鹿島…社長の息子で秘書 人生全部親が決めてきた 25歳
東条…親に有名大学行くことを期待されて勉強してる小学生。自身は建築関係やプラモデルに興味あり 12歳
巽…フリーター女好き股掛けヒモ男 Apexができる 24歳
家庭環境複雑そうな人・家庭環境複雑そうな人・ヒモ という謎のパーティ
ただ、鹿島が指示待ち意思薄キャラ・東条は親の教育で怪しい人についていっちゃいけない…ってムーブだったため、クズのヒモである巽がなんとかかんとか二人を引っ張っていってたのが面白かった。NPCに対しても礼儀正しくて笑った
ネット実況判定関係
鹿島はSNS持ってないので匿名掲示板で、巽は最初インスタ→ライブ配信に移行して実況。
東条は制限付きの子供スマホなので眺めるだけ
巽は強運レベル2で実況判定。トリプルや1.1のミラクルを起こしまくるという異様な実況の才能によって実況信用度が鰻登りになっていく(トリプル・ミラクルで2上昇処理にしてた)
ネット実況信用が上がった時の自己顕示共鳴判定では、一番実況上手い巽が全然上がらず他二人が上がりまくった。慣れないネットの盛り上がりを見て感情が昂ぶったのかもしれない
トンネルを抜けて男と会い、分かれて山道に入ったところでもうネット実況信用値は10に。はえーよ というか一人はネット制限あって実況判定参加できないのになんでだよww
参考にしようと思って見てた配信アーカイブでは6・7くらいだったのでビビった
実況信用値10時の共鳴判定を行った後、そのまま繋げてはすみが異形化したのはスムーズでシームレスだったので良かった気がする
きさらぎ駅脱出関係
プレイヤー・共鳴者のノリや発想によって千差万別な形に派生する脱出パート。
この卓でははすみがマックス10レベルまで上がり最強状態になっていたのでけっこうヤバかった。普通に1行動で共鳴者の体力半分くらい削ってくる
1.
イニシアチブが一番高かった鹿島が指示待ちムーブとしてネット民!指示厨助けて~~!!するが、ネット民はお祭り騒ぎでごっちゃごちゃになっている。ここまでに提示していた『ネットが盛り上がると景色がハッキリし、空間のヤバい気配も強くなる』件などを改めてまとめて提示。
2.
はすみの攻撃で鹿島が大怪我を負う。これ2行動目も鹿島引いたらロストあるくね?という焦りがDLの頭を過る
3.
東条のターン。振れそうな技能もないしどうしよう??って感じだったので、『プレイヤーの発想とかで“こうしたらいけるんじゃね?”的なのあったら言ってみて~』と聞いてみる。
『小学生の発想的に、こういう化け物が出てきたら倒さなきゃってなると思う。巨大ロボットとかを出せたら…』ってなったので、そのタイミングで『ネットの人々に嘘の情報を信じ込ませる判定ができる』を提示。
この判定は『現在のネット実況信用値÷2』のボーナスダイスがつくため、ダイス6つ。判定値6で3つ成功が出れば成功するが……10を2つも引いてしまい失敗!小学生の話は聴いてもらえなかった
4.
巽のターン。ここで『嘘乙してネット実況信用値下げれば』って発想が出たので、そちらの判定についても説明。ただ、社会的能力が低い巽は判定値が厳しく、代替できそうな技能や発想もあまり出てこなかった。(多分この時点で信用値を下げ始めても次ターンまだまだ元気で強いはすみに攻撃されてヤバかったかも)
信用値下げは厳しそうなので、東条の発想である『巨大ロボ出現という嘘を信じ込ませる』判定を巽も行うことに。これを見事トリプルで成功させ、きさらぎ駅空間に巨大ロボ『ギンガマン』が出現!
※イメージ
実況信用値10でインターネット全土を巻き込んで盛り上がっている状態。そこに表れる巨大ロボット。最強はすみとの超怪獣大決戦!多分インターネット中が「いっけーーー!!ギンガマーーーン!!!!」ってサマーウォーズみたいな状態になってた。
インターネット中の後押しを受けた最強の巨大ロボは異形はすみを一刀両断!きさらぎ駅空間は崩れ去った……
(ここ、後で考えるとディーラーであるトヤマが一番テンション高かったのはどうなんだろうと思う。でもサマーウォーズ好きだからこういうの好きで…楽しくて…)
ロボット出した後も何か判定が必要なのかなと身構えてた共鳴者たちを置き去りにしてしまった感はあったけど、一応シナリオ的には嘘を信じ込ませる判定が最後の一手なんだよな。判定前に『これに成功すればほぼクリア』くらいまで言っておいた方が乗っかりやすかったのかもしれない。
共鳴者たちは『あれは…夢…?』って感じになってたけど、シナリオ通り電車の中で噂話をしているモブを出して現実だったことを知って終わり。それぞれの日常に帰っていきました。
総括
このシナリオにおけるきさらぎ駅脱出手段は本当に何でもアリで、配信とかでも皆違って皆おもろいみたいな脱出の仕方をしてたんだけど、正直この卓で巨大ロボットが出現すると思わなくてマジでテンション上がっちゃった。私が一番テンション上がってた(…)
家庭環境複雑そうな人・家庭環境複雑そうな人・ヒモっていう謎パーティだったけど、ヒモの巽が二人を引っ張って動いてくれた&実況判定のダイス目がクソ良くて全体的に先導してくれて助かった。そんな巽が自己顕示共鳴あんま成功しなかったのがじわじわきた
鹿島は基本指示待ちなのでなんとか周囲が動かそうと頑張ってたけど、スペック自体は高くて技能も割と優秀なので巽が失敗したネット実況判定をフォローしたりしてて良かった。最後彼だけ大怪我負って元の世界に帰ってきたので相当バタバタしたと思う。
東条は小学生なのでネット制限があるっていうハンデがあって『これヤバいか?』って思ったんだけど、最終的には彼の発想で巨大ロボットエンドになったのでめちゃくちゃキーマンで良かった。めちゃくちゃ良かった。これもう一つの少年大スペクタクルでしょ。まあ東条くんはこれからも親の指示で有名大学目指して勉強するらしいですが。
楽しかったし楽しんでもらえて良かったけど、最後の巨大ロボットでマジで私がテンション上がりすぎて若干飛ばしすぎた感があったのでもうちょっと感情を制御したかった 反省である
正直自分が巨大ロボ出現でここまでブチアガると思って無くて自分でもびっくりしたんだけど、巨大ロボットが出現したらこうなっちゃうよ 仕方ないよ でもお口の方はもうちょっと制御したい(?)
キャラ作りも判定も分かりやすくて、2時間足らずでワ~って盛り上がれるので本当に手軽に楽しいことできて良かったな~。
回す前にいくつか配信アーカイブを見てたんだけど、そこでDLが言ってたので『それいいやん!』ってなったものをちょっと参考にしたり。こう持っていけばいいのかな?って考えた点など
・最初の実況判定を行った際、『(コメントやレスなどで)配信しろよって言ってる人もいます』って言う(生配信の方が色々ロールしやすい感じするので、ここに持ってこれると進めやすかった)
・多分一人だけが判定してるとなかなか実況信用値が上がらないので、できるだけ複数人に振ってもらう。そのために『何人かで言ったほうが信じてもらえるかも知れませんし…』とはすみに言わせる
・脱出パートは技能成功でいきなり方法を全部明かすと面白くないかも…?と思ったので、ある程度段階的に情報を出していったり、プレイヤーの発想を問うてみてから脱出判定について開示したり
このシナリオ基本的にはすごく簡単で初心者でも回せるんだけど、ネット実況誘導・脱出パートの情報開示がちょっと難しいなあって印象でした。あと、プレイヤーは『どこまでやればきさらぎ駅から脱出できるのか』を知らないので、『嘘を信じ込ませる判定に成功すればクリアできる』まで先に言っちゃった方がクライマックスに乗っかりやすかったのかも。
楽しかった!エモクロアまたぼちぼちやりたい
次は公式シナリオでぶっとびバカ乱痴気騒ぎに全振りしてる『妖精の夜の夢』がやりたいな~。
ほんとバカぶっとびからシリアス真面目まで何でも来いなシステムだし、とにかくライトに遊べるのでライトにTRPGしたい自分にめっちゃ合う~と思う。
シナリオの幅あってナンボなシステムだと思うのでいっぱい流行ってほしい(もう既に色んなシナリオ出ててすげえってなってるけど)