遺言の話

赤世代の遺言について考えてたこと
赤世代の遺言の巡り合わせ、どれも尋常じゃないくらいハマってたと私は思うんですが、考えてみるとその「ぴったりくる感じ」の種類がそれぞれ違うなあ…と
引いては遺言を聞いて「すごい巡り合わせだ」と感じる時のパターンが大きく分けると3つあるんじゃないか?という話です。

1.

凪左助
凪左助の遺言は「気付きをくれる」ものだと思いました。多分私には凪左助にこれを言わせようとか言ってほしいとか考えつかないところからやってきて、そしてすごく納得感がある…という形
「ああ、そうだったのか これまでの道のりを経て君はそういう結論を出したのか」ってなるやつ
このパターンですごく合う遺言がくるとですね、補完が死ぬほど長くなる。わらい
私が遺言を先に確認できないというスタイルで補完妄想する時の方針として「色々あってここまで来た、これを踏まえて結論を聞かせてほしい」というような気持ちでやっているので(だから極力途中で結論じみたことは言わせてないつもり)これ系が本当に来ると爆発するんだろうな
凪左助が大将に対して思慕じみた念を抱いているんじゃないかなあということは凪左助と揚羽の話あたりから感じていたことだけど、それを踏まえて最後をどういう風に終わらせるのか・彼がその気持ちにどういう決着を付けにいくのかとかその方向性・濃度は遺言に左右されるものだったと思うな。その結果が長い長い前中後編構成のものなんですが。
ああ、燕九朗との仲の落とし所も分からなくなってたのでそのままなあなあで終わっちゃうのかなあと思ってたんですが、遺言の意味するところのカバー範囲がすごくて、あと語り口が「残される者への言葉」だったのもあって彼も巻き込んでの話になったんだよなあ…うーん巡り合わせ…因果…
他一族で言うと羽出井乱真とかがこれかなと思っています。多分私には彼からあの言葉を出すことはできなかったし、あの言葉が羽出井の在り方を象徴していると思う。(地平のこなくそ精神まで繋がったので)

2.

赤の遺言は「君はそう言うだろうな」系ですかね。
キャラクター性・それまでの歩み・状況なんかから「一番言いそうな言葉がドンピシャで来た」というパターン。
広く「遺言”引き”が良い」、と言われるものはこのパターンが多いと思う
凪左助のようなパターンは私には自力で発想できない、と言いましたが、赤のようなパターンは「仮に遺言一覧を見せられて一番合うものを自由に選べ、と言われてもこれを選ぶかもしれない」という感じ
徳甲だと火輪とかがど直球でこれです。羽出井だと壺丸快人あたりがこれ度高いと思う。

3.

ばな奈ちゃんの遺言は「仮に思いつきはしても私には決められないもの」だと思いました。
彼女が幸せだったかどうかなんて私が勝手に決めつけたらダメじゃないか??って思うので、違う遺言が来てたとしたら私は補完でばな奈ちゃんに「幸せだった」なんて言わせられないな…多分
雷丸もこの種かなあと(1の要素もあると思うけど)
「雷丸ならこの酷い状況でもケ・セラ・セラしてるやろ〜w」とか言えねえよ私には絶対 あれは彼が勝手に言いはじめたことだから良いんだよなあ
要は「プレイヤーがそうと決めつけると願望や救済の押し付けになってしまう」言葉…かな?
主にポジティブ・前向き・重力に逆らってる言葉がこれに当たりやすい…と思う
私の主観で決めつけたら絶対いけないような力のある言葉が本人の口から出てきたからこそ私はばな奈ちゃんのこととんでもなく強いと感じたんだよなあ。いい子って言葉苦手なので避けてるところはあるけど自らの人生を振り返って幸せだったって言えるのは最早善悪性質ではなく強さだと思ってしまうな
1と2パターンはパターン分けとして多分そこそこ汎用的だと思うけど3は主観が過ぎるかな…でも私はばな奈ちゃんの言葉は1にも2にも当てはまらないと思うんだよ。
いや、俺屍一族に自らの生を「幸福」と言われるだけで重重重い強いことなのにそれを言ったのがばな奈ちゃんって なんてことだよ
なんか無駄に慄いてるけどばな奈ちゃんの言葉は純粋にこれまでの道のりの結論としてめちゃくちゃ泣いてしまうのと私が思ってた何倍も強くなってて狼狽するのと畏敬の念を抱くのと色んな感情がワーーーってなって頭がおかしくなる