久しぶりに映画を見た
面白かったのに加えてめちゃくちゃ言いたいことがあるので感想です。当然ネタバレあり、まとまりはなし
あ、あと前知識予備知識なども無いに等しいです。作者がどんな人で~だから~とかそういう背景事情は全く知らない上で映画だけ見た感想、ちうかんじで
それと元ネタはあんまり知らないのでそういうやつの感想ですご了承いただく他ない
字幕で普通のやつを見たんですが、テーマパーク感を売りにしているだけあってエンターテイメント力がめちゃくちゃ強くて、とにかく楽しい!分かりやすい!派手!だったのがめちゃくちゃ好感触でした。楽しい映画だった
今キャラの名前とかをちゃんと確認しながら書くために公式サイト開いたけどいきなりメカゴジラVSガンダムのネタバレされて笑った 見る前に見なくて良かったね笑
集客するためにキャッチーな部分をアピールしないといけないのは仕方ないのであ~しゃーないか…って感じだけどこれ知らずに見れて良かったなー。いやだってメカゴジラ出てきた時点でテンションゲージカンストしてるのに(しかも登場シーンというか、あの組み上がっていくアレもめちゃくちゃカッコよかったし)なんかずっと座禅キメてたダイトウが日本語で俺はガンダムで行く!!(うろおぼえ)っつって発進するのファーーーwwwwwwwwってなったししかもその2体が戦ってるのヤバいしあの対峙のゲキアツさはもちろん製作者側の「これやべーーーーーーーwwwwwww」って熱気が伝わってきて超楽しい 天才かよ…
あとどうでもいいけどトシロウのゴーグルに「ガンダム」ってカタカナロゴで表示されてたけどアレ日本人制作だったら普通に「GUNDAM」だったんだろうな…などと思った どっちがダサいとかじゃなくて日本語使いたい外国人と英語使いたい日本人みたいな?
ダイトウ割と良い脇役って感じなのに美味しいところ持っていきすぎだな エイチやショウもよかったけど というかあの5人の王道パーティ感めっちゃよかったな バランスが正にそれ!!って感じで
主人公!ヒロイン!デカい人!サムライ!子供!わかるわ~~
パーティ編成に限らず話の作りはとにかく王道!!!ベタ!!!であの「鍵を集めたらこの世界のすべてを手に入れることができる」っていうのも、冒険活劇的には非常にあるあるなんだけどだからこそ分かりやすいし、話が明快なので派手なエンタメパートに没入できるし うーん楽しいな…あ、あとこういう導入ってファンタジー冒険ものっぽいけどそれが近未来、巨大なVRゲームの世界っていう、まだ実現してはいないけど現実味のある舞台で「これを集めてきたら世界が手に入る」が見れるの面白い~普遍的な冒険の導入は舞台を変えてもアツいんだな~~
そんなことを仕掛けたハリデーの神感もすごいわかってしまう 何よりすでに死んでいるというところが神感をより強めている…
対人強そうで経営者としてもしっかりしてそうなモローに対して正に天才系開発者って感じのハリデーなー…あの「コミュニケーション能力や対人能力ステータスが極端に低いオタクだけどモノづくり力が神がかってる存在」っていう、そういう創始者…そりゃあ神視される いや本当にあの世界を作り上げた人という意味では当然神様のようなものなんだけど、あのオタクたちの星感とか、営利目的とはかけ離れた場所でモノを作ってる感じとか、そして極めつけに死んだタイミングで最高の夢とエンタメを提供してきたところとか、マジで神だよな……これは自分があのゲームのユーザーだったらという目線で言ってます 俺たちの夢と希望そのもののような創作者な…神だよなあ…
オアシス全体の雰囲気も正にハリデーが作ったって感じのごちゃごちゃ感あって良いしわかる
一般オタ目線から見た時のハリデーの神感がめちゃくちゃ理解できたので序盤のパーシヴァルへの感情移入もなかなかでした。だってあいつも俺たちっていうか 強い俺たちっていうか オアシスユーザーとしても、同じオタクとしてもハリデーの神感に入れ込んでる感じがあ~~わかる~~~…というか…なんだろう、好きな作品の作者の価値観が一貫してると安心するというか、オアシスという超スケールのゲームの創始者がああいうオタクであるという事実、めっちゃ良いんだよな…オタクからすると…
だからパーシヴァルがめちゃくちゃにハリデーに詳しいのフフってなったし、オタクとしてステレオタイプの記号はあまり使っていないにも関わらず終始「パーシヴァルほんとオタクだなあ~~~~~~~~!!!!!!!」って思ってました。
あの好きなものを徹底的に調べないと気が済まない感じとかめちゃくちゃオタクだもんな…
知識量でオタクの貴賤は決まらないかもしれないしマウント材料にするのは愚かしいけど、実際の感覚としてもうどうしようもなく好きで惹かれるとただただもっと知りたい!!もっと!!!もっと!!!!!っていう本能的な欲求に支配されてもうどうしようもなくなるのがオタクだと、個人的にはそう思っているのでパーシヴァルのオタクとしての強さはヒュ~~~!!!ってなりました。
それにこの映画ってオタクが本当に強いんだよね…IOIという世界2位の巨大組織が多大な経費と人材と知識と情報力を持っても辿り着けなかった答えにパーシヴァルとかいう組織力もクソもないそこらへんの強いオタクが辿り着いてしまったところとか顕著で、
IOIにもオタクいたけど上層部や実権を握ってる層ってやっぱりビジネスマンっていうかオタクじゃない人たちで、オタクじゃない人たちがどれだけ知識や人脈を総動員しても「オタクだからピンとくる」には永遠に辿り着けない…!ハリデーが提示した謎、オタク向けすぎるから…だからパーシヴァルとかいう強火のオタクに先を越されてしまう
強大な組織に対して個人がピョイっと先を越すのに違和感なく「そらこんだけオタク向けの謎に対して非オタがどんだけ結集してもオタクには勝てんわ しゃーないわ」と思えるのが面白かったです。
パーシヴァル、当然ゲーム的なセンスとか才能もあるんだろうけどオタクとしてのポテンシャルが尋常じゃない 共感はできるけど彼の境地には到達できない と思えるところがまた旗印っぽさある
パーシヴァルの呼びかけで大量のオアシスユーザーが押し寄せるシーン、正に王道って感じでアツかったんだけどネット民であることを考えるととにかくなんか祭りに乗りたかっただけみたいな層もけっこういるんだろうなとか考えて笑った
あれがファンタジー世界での「応援してるみんな大集合!」だとガチ死亡リスクがある分そういうノリと集団意識祭り層は現地にまでは来れない…イメージがあるけど、ゲームだから(当然資産を失うとかのリスクはあるんだけど、人によってはそういうリスクも少ないだろうし)ウヨウヨ~~~っとした層も集まってんだろうな~~~
そういう集団のウオーーー!!!感の中心になれるんだからパーシヴァルは強いオタクなんだよなあ…
ただなーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!
本当に良いエンターテイメントだし、オタクが楽しくアツくなれるものをオタクが作りました感がめちゃくちゃ良いんだけどオチというか、作品を統括するテーマ感がオタクっていうよりは一般に広くウケる方向にまとまっちゃったな~~~~~…!!!!って感じでしたね!!!!!!!
オチで裏切られたとか、オチで台無しにされたとかそういう気持ちにはならなかったんだけど、ああ…強いオタクだけどキミは結局そっちなんだな…と価値観の違いを実感するエンド(?)?
裏切られた感・台無し感・えーー!!???感がないのはそれこそ序盤、アルテミスと出会った時のパーシヴァルの反応からずっと察してたし、ハリデーも実は人との繋がりを…的な描写があったあたりでもう大分「あ、この映画はそういう感じなんだな」っていうのが分かったし、登場人物の言動にブレはなくそれがラストシーンに繋がっていると納得できる、話としては完全にまとまってるしテーマ性も一貫してて別に文句ない、でも個人の目線になったときに「そうかああ~~~~~~~~・・・・・・・・・・・・・・・」ってなってしまう!!!!!笑
「結局リアル、大事!」っていう話だもんな…多分パーシヴァルの強いオタク感、ハリデーの神視されるオタク感に強い納得を得ていたからこそ、彼らが個人で好き勝手に生きているオタクではなく、リアルの繋がりを求めてしまう人だったことに対する…落胆?落胆じゃないか なんていうんだろうこの 神、神じゃなかった…っていう感じ?
もちろん私は彼らに神であれ偶像を壊すなとは思わないし、彼らがああいう人間なのは非常に納得感があるんだけど、イチ一般オタクの目線として「神が神じゃなかった」っていうのはめっちゃたじろぐ ああ、そうだな…彼らもうちらと同じ人間なんだな…
ただパーシヴァルが神じゃなかったことが「違う」かと言われるとそうでもなくて、彼が強火のオタクであることを実感すればするほど、彼がどうしようもないクソ童貞であることも納得してしまうという構造で…この2面がマジでパーシヴァル(ウェイド)なんだよ
わかるんだよ奴がオタクでありながら童貞であること、目の前にめちゃくちゃ可愛くて自分の趣味に理解があるヒロイン的存在が舞い降りたら童貞である彼がハイになっちゃうの…わかるから……しかもリアルで会っても美人だったし脈もある、だから、わかるんだけど、俺だって奇跡的な巡り合わせであんな女に出会ったらああなっちまうと思うし…(仮想自己投影一般オタクの俺くんの話をしています)ああパーシヴァル、行ってしまうのか お前は そっちに……という、下々の者から見た神が神じゃなかった現象
あと序盤中盤とパーシヴァルの強いオタク感、オアシスとハリデーが好きだという強い気持ち、それに「レディプレイヤーワン」というタイトルを見ると、主役はやっぱりプレイヤーだし、パーシヴァルはプレイヤーとしてこの世界が好きなんだと思っていたから(実際その通りなんだけど)そんな彼が結局経営者になってしまうのはけっこうクるものがある だってプレイヤーと管理人って同じ世界に携わっていても全く違う生き物じゃないですか。管理者はアバターを作って世界を歩くことはできても本当の意味で「プレイヤー」には戻れないんだよ。
でもパーシヴァルは結局そっち側になれる人だったんだな…というところが これも「お前そっち側だったんだな…」ってなったポイントっすね…正直契約書出てきた時点で「プレイヤーでいること」を辞めるのかどうかっていうことに意識が行き過ぎて、私がこの作者だったらそこにめちゃくちゃフォーカスしてしまうんだろうな…とか思ったんだけどパーシヴァルは全くそんな発想は無かったですね。普通にゲーム好きがゲーム会社に就職したみたいになっちゃった。その流れも別に無いわけでは無いし寧ろわかるんだけど、そしてハリデーの謎を解けるくらいの強いオタクがハリデーの跡を継ぐというのは、考えうる中では一番いい結末かもしれないけど。
IOIに経営権を持たせたくないのも、IOIが労働搾取や借金徴収で財を得ているという分かりやすい悪者感もあるんだけど何より、「最強のオタクが作った最強のオタク空間を、オタクじゃない営利主義の会社に任せたら俺たちの好きな空間じゃなくなってしまう」なんだよなあ。少なくとも私があの世界の一般オタクだったらそう思う。絶対IOIが経営するオアシスは方向性が変わってしまう。
オタク商売だって商売なんだから営利主義は全く否定しないし、寧ろちゃんと儲けてくれよな!!って言いながら課金するタイプだけど、「コンテンツを尊重した上でちゃんと商売をする」と「コンテンツを尊重しない営利主義」は全然違う。後者は確実にコンテンツを食いつぶし、方向性が変わっていき、好きだったものが好きじゃないものになってしまう。だからIOIに経営権を渡すのは絶対NO!!!やめろ!!!!!(押し寄せながら)なんだけど・・・・・・・・
俺(オアシス世界にいる仮想自己投影一般オタク)、パーシヴァルが経営するオアシスも「俺が好きなオアシスじゃなくなってしまった…」ってなってしまうんだろうなって…笑
パーシヴァルはオアシスの世界が好きだし、コンテンツを尊重しないような営利主義に走らないし、大事にしてくれるんだろうけど、その運営方針が「リアルも大事に!」だから…週休2日…(絶望)
パーシヴァルさん…いやウェイドさんは全然間違ったことは言ってないんすよ。そりゃあ当然現実の繋がりも大事だし、延々ゲームに入れ込んでいるよりも外の世界に触れるための間が用意されている方が健全である、だからと言ってオアシスに傾倒していたオタクたちが皆その2日を使って現実世界との繋がりを持つために動けるかと言うと全くそんなことはないんだよな…口開いてぼーっとしてる奴(俺)半分くらいいそう
ウェイドがこの物語を通じて得た「リアル、大事!」っていうのは、ゲームの中で惚れた女がたまたまリアルでもちゃんと女で、しかも美人で、しかも自分に脈があって、仲間もみんな人格者で、っていう奇跡の上に成り立ってるわけで、みんながみんなそうはなれないんっすよぉウェイドすぁん・・・・・・・・・・
ウェイドすぁん、もしアルテミスがガチで140キロのオッサンだったらこういう結末にはなってないところがクソ童貞って感じでそういうところは人間臭くて普通に好きなんですけどね。でもさあアルテミスが普通に美人だったのめっちゃラッキーやん…それはもう、映画の見栄え的にそうせざるを得ないという面も強いし、リアルの彼女がああいう風に聡明で意思が強い人だからこそ、アバターの彼女にも魅力が滲み出てた…と考えるとウェイドが惚れたのも理解できるんだけど。でもウェイド、リアルで会った女が中の中とかだと「(あっ・・・)」ってなるタイプでしょ笑 いや繰り返しウェイドのそういうしょーもなさそうなところ決して決して嫌いではないんだけど 彼らしくて
ウェイド、仮想空間ゲームに傾倒するオタクに「リアル、大事!」を説くには理解力に乏しいタイプだと思うから…少なくとも私はそう思うから…もちろんウェイドの試みによってそういうリアルの繋がりをちゃんと持てるようになるユーザーもいるだろうし、リアルでの人との繋がりがあるのとないの、どっちが利になるかというと当然前者なんだけど、それができないオタクはどんどん淘汰されていくんだろうなあ。つらいな…自分が好きだったゲームがどんどんリアル大事にしましょうって方向にシフトしていくの…そして同類だと思ってた他のユーザーがその流れに乗って、ポジポジリアル大事勢になってしまったら…つらいな…いや、大事なんだけど、リアル。大事なのはまじで理解できるんだけど俺(オアシス世界にいる仮想自己投影一般オタク)が淘汰される未来しか見えなくてめちゃくちゃ苦しい なんだこの気持ちは
俺はゲームをしにきてるのであって就活セミナーにきてるわけじゃない…(被害妄想やめろ)
週休2日って やばいな だってうちらメンテナンス時間に「メンテナンス時間暇だな~ あ、そうだソシャゲしよ …メンテ時間だった」とかやるじゃん 2日ってやばいよ
義務感や拘束感でログインを続けるのは愚だと思うけど好きで好きでしゃーないものから週2日も閉め出されるのヤバい…キツい…
うちらが口開けてぼーっとしてる2日間にパーシヴァルが社長室で彼女とべろんべろんにちゅ~してるんだと思うとだいぶ死にたい
なんだこの感想……ええとですね……オタクエンターテイメントとしてはめちゃくちゃ面白かったし楽しくて完成度も高くて最高の気持ちになれるバトルシーンとウキウキになれる夢追い導入があって話が明快で分かりやすくて最高!!!!!!!!!!!!っていう感情が7割くらい、そんなオタクウキウキムービーでありながら最終的なテーマが「リアル、大事!」だったことにああ…ってなる感情が3割くらいでした。
面白かったのに惜しいとかそういうわけでもなく、なんというか絶妙に価値を置く場所が違って「あっ そっちのやつだったか…」ってなる感じ?客観的に見てすごく面白くて良い作品だったと思うし普通にめっちゃ面白かったんだけど根本の部分が絶妙に自分に向けた内容ではなかったんだなって感覚かなあ?だったな
でもやっぱり総合的に見るとすげー面白かったです。エンタメ性極振り単純明快ストーリーだいすき