DS版テイルズオブハーツアニメムービーエディション 再プレイ感想日記 その22

※再プレイなので現行部分以降のネタバレとかも普通に含みます。

進行メモ
◆メインストーリー
SCENE5-バメル火山
◆サブイベント
109 甦るコハク桜
110 不思議生物ウィンダム①

メモ・102未回収
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インカローズがフルエーレを狙ってグースに来た件、シングたちから見ると「インカローズの行動ってことはクリードの命令で、クリードの命令ってことは何か原界にとって害になること・企みのためなのでは」って思えるわけだけど(実際フルエーレが泉を離れると生きられないこと、観光地グースにとって名所を奪われることになるわけだから害であることは間違いないんだけど)
実際はフルエーレ捕獲は原界を滅ぼすこととは関係なく、ただクリードが好きな女が好きな精霊を欲しがったっていうだけっていうのがなんか…なんか好きです。
まあだからと言ってこの件はクリード悪くないかというと全くそんなことはなく、無為なジャイアニズムでしかないんだけど

ここでインカローズと出会ったのはかなり偶然度が高いんだけど、クリードの行動としては分かるし(サンドリオンが本格起動する前にフルエーレ回収しときたいだろうからタイミング的にも)、その結果インカローズがシングたちがやろうとしてる飛行ソーマエボルブを知り、カルセドニー隊と因縁ができて、そしてペリドット・バイロクスの死とインカローズが残機ラス1状態まで追い込まれるという展開に繋がっていくのがア~~~~すごい……って感じ。必然同士が偶然出会ってその結果連鎖的に色んなことが動いて最終局面の盤面に繋がっていく、パズルのピースみたい

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あと前回から続いてるこのやりとりが所謂死亡フラグ的言動であるところ
どうなんだろう 私ここ初見だった時、先にプレイしてた家族にネタバレされてバイロクスが死ぬことを知ってしまってたんですけど(・・・)完全初見だと何度か繰り返されるこの発言は死亡フラグに映るのかなあ。2周目以降だと確実に死亡フラグ言動すぎてアアアア・・・・ってなるんだけど初見だと微妙なところかな…?死亡フラグの出し方としてめちゃくちゃ絶妙な塩梅だと思うんですよねなんとなく

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シルバの時といい、インカローズって案外こういう意趣返し的なこと好きだよね。当然インカローズにとっては残機があるっていう自分の性能・特徴を有効活用できるのがこの「一回倒したと思わせて油断させ、そこを突く」っていう動き方なんだけど。
作戦的に有効であるっていうのに加えて「相手の神経を逆撫ですることができる」っていうのに意味があるんだろうな。スピリアを揺さぶられた人間が弱いということを知っているから相手を煽るようなことを言うし、相手が動揺する作戦を優先して取る、でもインカローズ自身は心から出た悪口とか嵌められてムカついたからとかはあんまり感じられなくて、本当にクリードの利にするための「手段」として言ってるだけ。
でも個人的には「愚かな人間はスピリアに振り回され こうもたやすく冷静さを失う」とか、シルバとイネスの時の「人間の女は~」あたりは「そうじゃない自分だからこそクリードの役に立てる」っていう自負をうっすら感じるし、以降の話になるけどクリードに褒めてもらった眼を傷つけられることには本気で激昂したり、インカローズの心が動くところ・動いてるように見えて別に動いてないところ、みたいなポイントの違いが好きです。

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なんかこのセリフ見てると、たしかにインカローズって人間ナメてるんだよなあって思えるなあ。ナメてるというか、劣っている存在と認識しているというか。インカローズにとって最も優先されるべきこと・価値があることが「クリードの役に立つこと・クリードの利になるよう、彼の望みを達成できること」であるから、その邪魔になる感情や、弱く脆い肉体を持ってる人間は確実に自分より劣る存在である、手順通りやれば殺せる連中と認識してる…と私は彼女についてはそう捉えてるんだけど。
だから感情的な部分は表に出にくいインカローズの言動の中で印象に残るのはそういうセリフ(人間は弱い、みたいなやつ)で、印象に残るのは彼女のスピリアから滲み出てる言葉だからなんだろうなあと。

そんなインカローズに人間の底力を見せるバイロクスとペリドット、あまりにも格好良すぎてな…あ~~~…なんかバメル火山編のカルセドニー隊についてはわざわざ何かを語ることが野暮のように思えてしまって、なんというか見たまま、そこで受け取ったままの感情で良いというか…だからちょっと斜めった目線の深読みと言うか、こじつけというか、多分偶然だと思うという前提の話になっちゃうんだけど

インカローズもバイロクスもかなり強火の忠臣なんだよね。ハーツには機械人を中心に主従関係はいくつかあるけど、主に尽くし、主を第一に動いているっていう点ではクンツァイトも強い忠臣なんだけど…なんていうんだろうか、クンツァイトは忠臣としてはちょっと精神的に未発達な部分もあった印象があって、ただただ純粋にリチアに尽くしていたようなイメージ?ただただ大好きな主のために純粋に、真っ直ぐに従っている。(だからこそパーティメンバーとしてストーリー中の成長が際立つ)クロアセラフが言う「純粋さ」ってそういうところなのかなとか

同じように主一筋で尽くすタイプでもインカローズとバイロクスって、色んなことを飲み込んだ上で今の自分の立場や動きに落とし込んでるタイプで…ただただ盲目的に主に従ってるって言う風には見えないんだよな。
バイロクスはカルセドニーのイエスマンのように見えてその実、彼の意にそぐわなかったとしても、純粋で真っ直ぐな彼には選べない選択をして泥を被ってカルセドニーの立場を落とさないようにしようと動いたり、カルセドニーが死を選ぼうとしたいたら勢い荒っぽい言葉遣いになっても本気で彼を叱咤したり、カルセドニーに本気で全てを捧げて彼に従い、彼を第一に考えているけどその行動基準の中で本当に色んなことを考えてるタイプで…そういうところが彼の真の魅力かなあと思っています。

インカローズもクリードの言う事なら何でも聞くし、彼の望みを叶え、彼を守り、尽くすことを第一としているけど、やっぱり先に言った通り言動を見る感じそれができる自分に自負のようなものを持っているように見えるし、単純に擬似スピリアに設定された感情以上にクリードを想っている(この辺りはサブイベントや眼の話、そしてジャックシードでの最期での印象も強い)
インカローズからクリードへの想いは決して恋などという言葉で言い表すことはできないけれど、インカローズが唯一絶対にしているクリードにはフローラというガチ恋相手がいて、クリードの想いがインカローズに向くことは絶対にないと断言できる。もちろんインカローズはそういう見返りを求めているとか、嫉妬するとか、見返りがないとしてもクリードに尽くすんだよ!!とかそういう感じでは全くないんだけど……うーん、その人間関係的構図はインカローズにとって全く何も感じないこと、っていうワケでもないと思うんだよな。

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これは前半終盤シルバのくだりでのやつだけど、これ、これな~~!
もし自分が「人間」のような感情を持っていたら、クリードに尽くす上で邪魔になっていたかもしれないみたいな…?自分・クリード・フローラの構図はやっぱり意識してるんじゃないかなあと思うんだよな。人間ならどういう感情を持って動くかを知っているから、そうはならない自分の「機械人であることの強み」を誇りとしているような…確かジャックシードでクリノセラフやクロアセラフに対してもインカローズの考え方が滲み出る様なことを言ってた気がするのでインカローズについてはとりあえずここまでにしとこう…

本題に戻るけど、上記のような理由からインカローズとバイロクスってどちらも色んなことを噛み砕いて飲み込んだ状態で主人に付き従ってる人、という感じがして、でもその内訳は全然違うというか…バイロクスは盲信イエスマンになるような思考の止め方を絶対にしない・心を持つ人だからこそできることでカルセドニーを支えるという生き方をしていて、インカローズは逆に「人間の心がないからこそクリードの役に立てる」ことを己の価値としている、というところは丸っきり逆なんだよね。

だからここで、インカローズの「人外であることの強み」とバイロクスの「人間の力」がぶつかり合ってるという事実、物凄くアツい。その結果はバイロクス・ペリドットの死とインカローズが残機を2つ落とす(ラス1にまで追い詰められる)という結果に終わっているので、戦力物理的には相打ちに近い状態というのもなんか…人間であることVS人間であることの否定のパワーの拮抗みたいなものを感じてしまうな…的な…ここで確実にどちらかが勝ったッ!!!負けた!!っていう印象にならないところがすごく好きです。
もちろんインカローズを下したのはバイロクスだけじゃなくペリドット・カルセドニーの力なんだけど、この3人が本当に「人間の心」の底力なんだよね…

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インカローズとの戦いにおいてもペリドット・バイロクスの人間としての強さが際立ってたけど、カルセドニーを先に行かせる為にペリドットが取った選択も、「人間らしい強さ」なんだよなあ
あのペリドットの言動が本当に意識が朦朧とした中で見た幻による発言だったなら、人間の心の強さだったなあ!とはならないもんね…そういう終わり方は、キャラによってはアリだけどペリドットとバイロクスにおいては違うくて、カルセドニーの性格を誰よりも理解している二人だからこそ、誰よりもカルセドニーに生きてほしい二人だからこそ彼を行かせるためにこういう説得の仕方を取った あ~~強いなあ 強いなあペリドットとバイロクスは

でもその全てが芝居なワケじゃなくて、ペリドットにとってカルセドニーが弟のような存在で、バイロクスが兄のような存在であることは間違いなくて、カルセドニーにとってもバイロクスにとってもその通りで、だからペリドットとバイロクスの最期の最期のやりとりはああいセリフだったんだよなあという。あーーーカルセドニー隊 カルセドニー隊は最高 最高のトリオ 最高の戦友で仲間で最高の疑似家族…

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カルセドニーたちを待ってる間、ちょっとだけ自由に動ける状態で仲間一人ひとりに話しかけていって全員に話しかけたら話が動くやつ、すごい待ってるって感じがして好き

この後のソーマエボルブのシーンも、これもなんかあれこれ言うのが野暮に思えるような感じのやつすぎてあーーあーーーとしか言えないんだけどなんというか、死んでも想いは残る、消させない!!っていうのが本当に本当に本当に本当に大好き
世界を守ることは、ペリドットやバイロクスの犠牲で出来た道を無駄にはするなというのももちろんあるんだけど、ハーツのお話における「世界を守る」ということは「心を守る」ということで、それは死んでいった人たちの想いも消させない、ということなんだよね。心がなければ彼らの「想い」も無かったことになってしまうから。

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一緒に旅をしたカルセドニーたち3人の想いが翼になって、シングたちを乗せて羽ばたく、そしてクリードの元へ今度こそ近づけるっていうのが本当に美しいよね…あ~物語も佳境が近い…