同人誌の振り返りはキリが無いのでしない、と書きましたが、そういえばちょっとメモっておきたいことがあったのを思い出したのでそこの話だけします。
この本のラスト10ページ、ネーム(クリスタ上でコマ割って台詞流し込んだ状態)から完成版で結構違いがあって、そこがちょっと面白いな~と思ったので軽く振り返ってみます。
序盤中盤の原稿進めながら『ここもうちょっと変えた方が良い雰囲気になるかな~』って感じであれこれ調整したりしてたんですよね。
ここはネームと完成版でそこまで大差なし。でも微妙に調整してますね
「生き残るために必要なものは何か」ってセリフがネーム段階だと3ページ目の頭なんですが、完成版では2ページ目のケツに入ってます。多分こう、ラキオの大ゴマをよりデカく、インパクトがある形に見せたかったのかな?と思う。確か
ラキオの表情もネームからは変わってますね。なんかここはニヤニヤするとこじゃない気がして
あと2ページ目最後のレムナンと3ページ目右下のレムナンの顔を並べて『引き→アップ』になるようにしたり。本で読むとこの2コマは横に並んで見えるので、レムナンの心が引き込まれつつある雰囲気が出るかな~とか。やっぱり顔あった方が心理面伝わりやすい気がするし
↑これこれ これがやりたかったの~!本のノドを挟んで左右ページで顔の引きとアップが並ぶやつ。
WEB掲載だと(縦読みになることが多いため)こういう演出はやりにくい気がするので、かなり本の形を意識したこだわりかもしれない。ネーム段階では存在しなかったコマだけど
ここ地味に気に入ってる部分ですね~~
ここもネームと完成版は概ね一緒。ラキオの視線の向きが変わってたり、その後に足元のコマ追加してたりっていう微差はあるけど
足元のコマは多分なんか間(ま)に違和感があったから入れたんだったかな。あと足元にラインがあるので『越えてない一線』みたいなのを表現したかったのかも。部屋を区切る壁もあるし
で、ここが多分ネームと完成版の一番大きな違いかも。レムナンの心の中の世界、恨みの蓄積みたいなやつを単ページから見開き2ページにドドンと拡張しました。
なんか単ページだと弱い気がして…クライマックスだし、一番キーになる部分なのでもっとババーン!!と派手にやった方がよくね!?!?ってなってこうなりました。マナンもデカデカ入れられて良かった(ネーム時点ではそもそもいなかった)
そんで、その後レムナンがラキオのいる部屋に入ってくるページ。ここもネーム時点では無かったものでした。最初はこのシーンがけっこう駆け足だったので、もっとじっくり見せた方が良くね~~!?!?ってなって追加したんだと思う。
先ほど『足元とラインを映すことで越えてないラインや壁のイメージに』みたいなことを描いたけど、このページでラインを跨がせてますね。間を作りつつ意味みたいなものも持たせられた気がするのでこの追加は良かったように思います。二人の位置関係も示せたし
あとは台詞もちょこちょこ調整したり……ネーム時点の方が短くてスッキリしてるんだけど、ちょっとコンパクトすぎて逆に良く分かんないかも…??ってなったので言葉を増やしました。まあラキオやし(ラキオは言葉数多い方が“らしい”やろの精神)
最後のところ。ネーム時点では最後のコマ(二人が引きで全身映って並んでる画)が左ページで、そこをめくったらすぐに公式非公式メモおまけページが来る構成だったんですよね。
ここもさ~~~!!!余韻っていうか間が欲しいかもしれん~~~!!!!ってなってタイトルをデデン!!って入れるページを追加しました。これもけっこう良かったかも!!!!って思ってます。
いただいた感想でこの演出褒めていただけたりしたので(映画っぽい!とか)ヤッタ~~~!!ってなってました!うれし~~!!
以上です!このクライマックス周りはマジで原稿進めながらメッチャ内容調整&修正したので、比較すると面白いかも~~!!って思った!!
バックアップ取りまくってたのでネーム時点でのデータが残ってたのも良かった
そんな感じです!本買って読んでくださってありがとうございました~!!!おしまい!