春アニメ、面白いものがいっぱいあって良かった・・・のでその中でも特に面白かったタイトルの話を少し
感想カテには入れたけど、感想と言うよりはオススメという趣なのでネタバレは無いです
オッドタクシー
Twitterとかでも話題に上がってること多い印象なので知ってる人は多いんじゃないかな。
かくいう私はリアルタイムじゃなく放送終わってからアマプラ入って見たんですが。いやあ~~面白かったっすわ・・・・・
登場人物は全員しまじろうやかいけつゾロリっぽいテイストのコミカルな獣人キャラクター。主人公は40代のオジサンタクシードライバー…そんな彼を取り巻く様々な人物たちによる群像劇です。
全13話という尺ながら多くの登場人物たちが完璧なほど活き活きしていて、そしてバラバラだった全ての因果や糸が最終局面に向かって収束していく…という、群像劇のお手本のような作品でした。いや~面白かった。面白かった…
この作品、キャラデザのコミカルさに反してかなり踏み込んだ現代描写をしていて、動画サイトもSNSも出会い系サイトも出てくるしネットリテラシーカスな若者とかとにかくキツくて生々しい…リアルに“ある”ものを描きまくっているんですよね。
以前どこかで書いたように私はフィクションに出てくるスマホやSNS描写が苦手なので途中は鳩尾に穴が空くかと思ったくらいオオエエエエエエエ・・・・ってなってたんですが、それすらも狙い通りといった感じの結末を描き切っていたのでマジで凄かったです。凄かった・・・・・
私の『苦手』はあくまで『苦手』であって『地雷』ではないので、『ただなんとなく現代だから描写されるそれ』は苦手なんだけど『作品として必要なので描かれたそれ』は普通にスタンディングオベーションできちゃうんだよな~~~!!!すげ~~~良かった すさまじく良くできている作品だった・・・・・・
ゾンビランドサガ リベンジ
2018年に放送されていた『ゾンビランドサガ』の第二期
若くして死んだ少女たちがゾンビとして蘇り、アイドルグループを結成するお話です。
『伝説の昭和アイドルや平成の大人気アイドルが蘇って同じグループで活動してる』というワクワクもありつつ、ゾンビはゾンビなのでコミカルに首が吹っ飛んだりする絵的な面白さもあり、佐賀のご当地ネタも大量にあり、クセの強すぎるCV宮野真守のキャラもおり…と、『アイドルアニメ』と一口で言うには要素が盛りだくさんすぎる作品。面白いんだわこれが…
あと『己のエゴを貫き通そうとする男』と『そんな男に魅入られた女』みたいなのが好きな人にも刺さるんじゃないかな…みたいなことを思うかな…キャラも関係の描き方も良いんだよな~~
オッドタクシーもそうなんだけど、『スマホ・SNS』とか『アイドルもの』って私のツボからかなり離れた要素なんだよな。だけど『面白かった作品これ~~!!』って挙げるのに当てはまるあたり面白いものに題材とか関係ないよな本当に…ってなりますね。ハマったりするかどうかはまた別になるけど
そんなゾンサガの2期、私がこの2期見て良いな~~!!って思ったところはですね、ズバリ『キャラお当番回の充実感』これですねえ!!
1期の構成もある程度各キャラそれぞれにスポット当たる回(お当番回)があったんだけど、2期はそれを更に掘り下げるような内容で本当に1話1話の満足感がハンパじゃなかった。フォロワーが『ゾンサガ2期神回しかない』って言ってたんだけど正にその通りだと思う
やっぱりキャラお当番回って概念が好きなんだよな 50話くらいあるアニメ見てたオタクはよ…
もちろんメインのストーリーの面白さありきではあるんだけど、その中で主人公以外のキャラが主役になる回に心を躍らせたオタクだからこういう構成のアニメにワクワクしないわけがないんだよな~~!!
そして2期の特に凄かった『キャラお当番回』は8話&9話の2週にかけて展開した『佐賀事変』!!!
この回の主役は幕末~明治に生きた伝説の花魁『ゆうぎり』。彼女だけ他キャラと生まれた時代が丸っきり違うんですが、2期の当番回でたっぷり過去回をね!!やったんですよ!!
激動の時代、明治初期の佐賀を舞台に当時のゆうぎりや彼女の出会った少年たちの物語がね・・・(もうこの要素だけでトヤマが好きそう)すげえ、すげえ良かった・・・本当に・・・・・
アイドルアニメとは思えない題材だけどそれもしっかりアイドルである彼女に繋がってて良かったなあ
この回のタイトルになっている『佐賀事変』は1期放送終了後に出たアルバムに収録されているゆうぎりメインの楽曲なんだけど、これがまた良くてな~~!!
この曲は2期放送前から知ってたというか、買って聴いてたんだけど、だからこそ2期の次回予告に『佐賀事変』って文字が出てきた時の「おおおおおお!!!」感な…たまらんかった
もちろんタイトル通り当番回のエンディングはこの曲だっただけど、既に何度も聴いてた曲にまた違う味わい深さを感じてその、泣いちゃったんだけど 本当に良かった……
ゾンビランドサガ、およびゾンビランドサガ リベンジ、本当に面白いのでオススメです
NOMAD メガロボクス2
こちらも2018年放送のアニメ『メガロボクス』の続編。
『あしたのジョー』を原案にしたオリジナルアニメです。あしたのジョーの登場人物が出てくるわけじゃないので(テイストとして似た外見やポジションのキャラっぽいのはいるけど)原作を知らなくても楽しめるやつ
肉体とギア・テクノロジーを融合させた究極の格闘技“メガロボクス”。
その頂点を決める大会“メガロニア”に、ギアを身に着けず生身の体で挑んだボクサー“ギアレス・ジョー”。
舞台は近未来で、身体にギプスっぽい機械を装着した人たちがボクシングする競技『メガロボクス』が主題。1期では主人公のジョーが栄光を掴むまでの物語が描かれています。
この2期がとっっっっっっっっても良かった…。1期も良かったんだけど、『1期を経て作られた2期がこのお話である、ということが非常に良い…』ってなるタイプの作品でした。トヤマこういう続編大好き侍
この2期、1期で栄冠を掴んだジョーが没落しきった姿で登場するんだよね。続編での主人公の扱いってすごく繊細なバランス感覚が要求されるというか、モノによっては『そんな姿見とうなかった…無理やり続編出したからこんなことに…』ってなることもよくあると思うんですが、この作品は凄く妥当性があるように感じました。1期のことをハッキリ覚えてるわけではないんで、ファンの方々がどう感じてるかは分からないんだけど。
元々乾いた大地を原風景にしているような印象のある作品だったし、ただ夢を見せるだけの物語ではないので『絶頂にあったスポーツマンの下り坂』を続編で描くことは寧ろ真摯にも思えたな…。これは私が野球とか好きだからかもしれないけど、絶頂のままスポーツマン人生を終える人なんてほとんどいないじゃないですか。皆全盛期を過ぎ、身体が衰え、戦力にならなくなって引退していく…盛者必衰がスポーツマンの理なので。その下り坂を描く作品に対する気持ちがちょっと強いのかも。雰囲気全然違うけど体操ザムライとかもそうだったなー
そんな感じで他にも色々事情があって下り坂の真っ最中にあるジョーが帰る場所を失って彷徨い、苦しみ、そして1期で掴んだ栄光とは違う、だけど同じとも言えるような何かを得る…そういうお話でした。良かった 本当に良かった
すごく印象的だったのがED曲の歌詞
1期のエンディングテーマはこれなんですが↓
かかってこいよ 敵はそいつじゃない
かかってこいよ 敵は自分の弱さ
かかってこいよ 敵は全部自分
かかってこいよ でも誰かにいてほしい
立ち上がるんだ 敵はそいつじゃない
立ち上がるんだ 傷が痛いけど
立ち上がるんだ 本当はおっかないけど
もう少しなんだ 守るものができそうなんだ
実にボクシングアニメっぽい歌詞
2期のエンディングテーマ『El Canto del Colibrí』の歌詞はというと、こちらはスペイン語の詩なんですが
出だしがいきなりこれで(右の字幕が日本語訳歌詞)
心はとっくに死んでいた
荒野を彷徨う魂の抜け殻
死に場所を求める不埒な亡霊
立ちすくむ旅人にハチドリが歌う
それは愛の実がなる故郷の調べ
捨てたはずの過去と未来
死んだはずの心が幸福の吐息でむせぶ
行くあても帰るあても 道しるべすらなかったのに
歌はやみ ハチドリは飛び去った
旅人の心にかすかな灯りをともして
こういう感じ。なんかもうこの1期と2期の対比を見ているようですごい…すごいな……って思うな…
2期のEDは劇中に出てくる童話がモチーフになっていて、それが作品自体のテーマにもなっている…という、ザ・主題歌といった楽曲。これがマジで良かった・・・・・・・タイアップじゃないからアニメ終わった後に調べても配信されてなくて、アアアア!?!?買わせて!?!?って思ったけど今見たらサントラ出てた サントラに収録されてた 買った 嬉しい
メガロボクス2、本当に良い作品だったな・・・・・・・・・・・・・