徳甲一族 英霊の歌

マンガ描いたりしつつ俺屍Rをじっくりプレイする記録

一族あと語り / 02 青之進

1年越しの徳甲一族キャラ語り 第2回になります。
これ何?という方ははじめにを御覧ください。

青之進-沿革

 

大千代と鹿島中竜の息子

 

使命とやる気で雁字搦めになっている母と違い、非常に肩の力が抜けているユルい性格の男である。

それは物事を深く追及しない性質ゆえか、京の凄惨な光景にも、鬼にも、不穏な空気にも大きく動じることはなかった。

己が非力で薙刀の扱いが上手でないのも「まあ、仕方ないか」程度で済ませられる。その無頓着さはある意味稀有な才能とも言えるのかもしれない。

 

そんな青之進は妹弟を緩くやんわりとまとめる、なくてはならない存在。第一世代の精神的支柱と言えるかもしれない長兄であった。

 

面倒事が苦手だが、彼にとっての面倒事とは『手間がかかるもの、やりたくないことをやること』ではなく、『周囲の人間が暗い空気になったり、それをずっと引きずってしまうこと』だ。

優しく極端に闘争心が低い彼は、自分が無理しない範囲で、自分の歩調を乱さずに和を保とうとする。だってその方が楽じゃないか

残される家族にも、生まれてくる子供にも、重くてしんどいものを引きずって欲しくない。

『肩の力抜いて行こう。』

青之進の願いはただそれだけだった。

 

だから彼は言うのだ。

「がっかりするな」と


青之進について

青之進、本当に戦闘面での大きな功績や長所がないから纏めようとすると全体的に人格の話になっちゃうな。黄々もそうか

青之進は一応仁王ズにトドメを刺した人ではあるんだけど、あれは中竜様の真名姫だったからな〜…というゲームの話はさておき

天性のゆるムードメーカー

青之進は本当に自分自身を絶対に見失わないし、人の和を保てる稀有な存在だったなあと思います。

強い光のような人では全くないんだけど、彼がいるだけで絶対真っ暗闇にはならない…みたいな。三段照明の一番小さい灯りをつけっぱなしにして寝る人いるじゃないですか、あの小さい光みたいな存在?(?)

青之進ラスト月のマンガを見返すと真赤丸、ちょっと笑うんですよね。大慌てもしてたし

そんな風に、彼にも何か『情』らしき可能性がチラ見えしていたはずなのだけど、青之進の死以降の真赤丸はどんどん自己定義が曖昧な存在になっていきました。

青之進がいた頃は少し感情的な部分も覗かせるような人であったことを考えると、真赤丸が青之進・黄々ともっと長い時間一緒だったら全然違う結末を迎えていたのかもしれない…とか考えてしまいますね。

 

徳甲一族は世代の月齢差つけないやり方だったけど、第一子の青之進だけはどうしても早く逝ってしまうからなあ。

青之進・黄々・真赤丸がひと月差の子供たちだったら真赤丸はもっと情緒豊かになっていたかもしれない。それくらい青之進の存在は大きかったんじゃないかと思わずにはいられません。

 

共に歩んでいくということ

青之進がいてくれれば…と思わせる彼の人格、人の和を保つユル〜いお兄さん力がほんと…良いなって思いますね。一世代に一人いたら相当精神的に安定しそう。

そんな稀有な才能を持った彼が徳甲一族で唯一『世代の月齢差ある人(=第一子)』として生を受けたのがこう…因果なものだなあと思うし、なんとなく宿命みたいなものを感じてしまいます。
こんなにも人の和を保てて、人を変えられるかもしれなかった人なのに同世代と同じ歩幅で歩けないんだ

 

青之進が子供に会えないほど交神を遅らせたのは『自分の子供には同世代の家族と共に歩んで欲しいから』だけど、アヅキ世代の関係性を見ると正解だったのかなあ。

竜ノ助は青之進と違って幼い折からアヅキたちと同じ歩幅で歩いていけてたし、それがけっこういい方向に働いてた印象があるので。

『親に会えない』ということを気にするタイプでもなかったし、こと『青之進と竜ノ助』に関してはこれで良かったのかもしれない

 

ただ、青之進が交神を遅らせたことによって一緒の歩幅で歩けるようになったアヅキ世代は『アヅキの寿命だけが飛び抜けて長かった』んだよね。

その結果アヅキは『一緒に歩いてきた人たちがいなくなった世界を半年も生きる』ことになるという。

あちらを立てればこちらが立たぬというか、誰かと共に在る、歩んでいくことってとても難しいんだなあ…。俺屍にキャラ性見出しまくってどっぷり浸かっているとそんなことをよく考えてしまいます。


次回(黄々)▶︎2/16更新予定

 

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